小泉孝太郎、原点の金曜日に帰還する。
小泉孝太郎主演のテレ東系1月期”金曜8時のドラマ”枠の「警視庁ゼロ係」の第1話を見た。
前クール、TBS系”日曜劇場”枠の「下町ロケット」では、後半部の”ガリレオ計画”編で、
佃製作所と敵対するサヤマ製作所の冷酷非道な社長・椎名を演じ、
新境地を開拓した小泉孝太郎ですが、
今回は刑事もの連ドラ初主演で、空気読めない警視を演じるとのこと。
役者として一皮むけた感があったわ。
杉並中央署の地下1回に作られた「なんでも相談室」。
表向きは市民の声に迅速に対応する部署ですが、
男勝りで口が悪い刑事の寺田寅三(てらだ とらみ/松下由樹)以下、
問題児やお払い箱になった人材の掃きだめ部署として作られた。
集まった面々が一癖も二癖もある面々ばかりの「なんでも相談室」に、
警視庁科学警察研究所からキャリア警視の小早川冬彦(小泉孝太郎)がやってきた。
本題はここ。
杉並管区で連続放火事件が発生し、KYな冬彦は、
寅三とは犬猿の仲の古河警部補(手塚とおる)の制止を振り切り、
捜査に乗り出すことになる。
そこは科学警察研究所出身ゆえ、放火のトリックを見破ったが、
犯人はほかにいると断言する。
(今回はここまでで、次回は”解決編”。)
小泉孝太郎と松下由樹の丁々発止のやりとりもさながら、
「なんでも相談室」の面々も個性派ぞろいで、
まとめ役である亀山警部補役の大杉漣に、
捜査費横領で島流し処分を食らわされた本条靖子役の安達祐実、
カレー大好き桜庭役のTKO木下、
警視庁内”結婚詐欺騒動”で飛ばされた魔性の女・安知理沙子役の原田夏希と、
この時間帯だからできる無難のキャスティング。
ワタクシとしてはテレ東系の”金曜8時のドラマ”枠は、
北大路欣也主演の「三匹のおっさん」が予想外の注目作にのし上がってきたが、
「視聴率なんて気にしない」、「低視聴率は覚悟の上」で作られているんだと思うんだよね。
このおおらかさがテレ東らしい。
「警視庁ゼロ係」のスポンサーが、前半はテレ東の子会社のメディアネットピクチャーズ1社、
後半はジャパネットたかた1社というのも、”金曜8時のドラマ”枠らしい。
今回、刑事もので初主演を飾る小泉孝太郎は、久々に金曜日に帰ってきた感がある。
思い返せば、2009年7月期のテレ朝系”金曜9時”枠の「コールセンターの恋人」で、
(この時のテレ朝系”金曜9時”枠は、大阪・ABCとテレビ朝日の共同製作。)
連続ドラマ初主演を飾った。
脚本がお仕事エンターテイメントドラマの名手である中園ミホ。
携帯の電波が届かない地方の通販会社のコールセンターに異動したサラリーマンの視点から見た、
通販業界の裏側を描きましたが、いかんせん数字が振るわなかったんだよね。
内容的にはよしなんですが。
この後、テレ朝系”金曜9時”枠には2度、レギュラー出演を果たしている。
2010年7月期「崖っぷちのエリー」。
「毎日かあさん」で知られる漫画家・西原理恵子の自伝を、山田優主演でドラマ化。
小泉孝太郎は週刊誌の編集部員役でレギュラー出演し、
後に西原理恵子と「恨ミシュラン」でタッグを組む神足裕司的ポジションをこなした。
だが、数字が振るわず、全10話の予定を1話カット。
2011年1月期「悪党~重犯罪捜査班」。
高橋克典が非合法すれすれの手段を行使して悪党を追いつめる富樫刑事を演じた、
同時期に放送された「相棒」とは真逆の刑事ドラマ。
小泉孝太郎は主人公の上司・里中係長を演じ、
初めは敵対するものの次第に富樫刑事と打ち解けるようになるんだよね。
ところが同年3月11日に東日本大震災が発生し、大打撃を受けてしまった影響で、
テレ朝系”金曜9時”枠は消滅し、「OH!どや顔サミット」からバラエティ枠に転換することに。
小泉孝太郎はテレ朝系”金曜9時”枠で、叩かれて叩かれて、役者としての経験値を高めてきた。
父親で第87代から3期内閣総理大臣を務めた小泉純一郎やって、
骨太かつブレない姿勢で、敵対する派閥や野党から憎まれ口を叩かれ放題叩かれたことで、
日本の政治の歴史に残る、尊敬できる内閣総理大臣になったんだよね。
今回の「警視庁ゼロ係」は、TBS系”月8”枠、宮部みゆき原作の”杉村三郎シリーズ”で、
小泉孝太郎が主人公の杉村三郎を演じた縁からか、
”杉村三郎シリーズ”のドラマを手掛けたドリマックス・テレビジョンが製作を手掛け、
小泉孝太郎が金曜夜に帰還してきた。
そもそも、ドリマックス・テレビジョンは、
映画監督の木下惠介(1912-1998)が、軋轢による対立から”主戦場”である松竹を退社し、
東京放送(TBS)と博報堂が共同で出資した、木下惠介プロダクションが前身で、
木下監督が企画・監修に携わり、
TBSで放送された「木下恵介アワー」と「木下恵介・人間の歌シリーズ」で、
人間性に深く追求した作品を多く送り届けてきた。
今回の「警視庁ゼロ係」は、小泉孝太郎の原点回帰と、
ドリマックス・テレビジョンのドラマ部門における、
木下惠介の精神と志の復活に期待したいものだ。

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前クール、TBS系”日曜劇場”枠の「下町ロケット」では、後半部の”ガリレオ計画”編で、
佃製作所と敵対するサヤマ製作所の冷酷非道な社長・椎名を演じ、
新境地を開拓した小泉孝太郎ですが、
今回は刑事もの連ドラ初主演で、空気読めない警視を演じるとのこと。
役者として一皮むけた感があったわ。
杉並中央署の地下1回に作られた「なんでも相談室」。
表向きは市民の声に迅速に対応する部署ですが、
男勝りで口が悪い刑事の寺田寅三(てらだ とらみ/松下由樹)以下、
問題児やお払い箱になった人材の掃きだめ部署として作られた。
集まった面々が一癖も二癖もある面々ばかりの「なんでも相談室」に、
警視庁科学警察研究所からキャリア警視の小早川冬彦(小泉孝太郎)がやってきた。
本題はここ。
杉並管区で連続放火事件が発生し、KYな冬彦は、
寅三とは犬猿の仲の古河警部補(手塚とおる)の制止を振り切り、
捜査に乗り出すことになる。
そこは科学警察研究所出身ゆえ、放火のトリックを見破ったが、
犯人はほかにいると断言する。
(今回はここまでで、次回は”解決編”。)
小泉孝太郎と松下由樹の丁々発止のやりとりもさながら、
「なんでも相談室」の面々も個性派ぞろいで、
まとめ役である亀山警部補役の大杉漣に、
捜査費横領で島流し処分を食らわされた本条靖子役の安達祐実、
カレー大好き桜庭役のTKO木下、
警視庁内”結婚詐欺騒動”で飛ばされた魔性の女・安知理沙子役の原田夏希と、
この時間帯だからできる無難のキャスティング。
ワタクシとしてはテレ東系の”金曜8時のドラマ”枠は、
北大路欣也主演の「三匹のおっさん」が予想外の注目作にのし上がってきたが、
「視聴率なんて気にしない」、「低視聴率は覚悟の上」で作られているんだと思うんだよね。
このおおらかさがテレ東らしい。
「警視庁ゼロ係」のスポンサーが、前半はテレ東の子会社のメディアネットピクチャーズ1社、
後半はジャパネットたかた1社というのも、”金曜8時のドラマ”枠らしい。
今回、刑事もので初主演を飾る小泉孝太郎は、久々に金曜日に帰ってきた感がある。
思い返せば、2009年7月期のテレ朝系”金曜9時”枠の「コールセンターの恋人」で、
(この時のテレ朝系”金曜9時”枠は、大阪・ABCとテレビ朝日の共同製作。)
連続ドラマ初主演を飾った。
脚本がお仕事エンターテイメントドラマの名手である中園ミホ。
携帯の電波が届かない地方の通販会社のコールセンターに異動したサラリーマンの視点から見た、
通販業界の裏側を描きましたが、いかんせん数字が振るわなかったんだよね。
内容的にはよしなんですが。
この後、テレ朝系”金曜9時”枠には2度、レギュラー出演を果たしている。
2010年7月期「崖っぷちのエリー」。
「毎日かあさん」で知られる漫画家・西原理恵子の自伝を、山田優主演でドラマ化。
小泉孝太郎は週刊誌の編集部員役でレギュラー出演し、
後に西原理恵子と「恨ミシュラン」でタッグを組む神足裕司的ポジションをこなした。
だが、数字が振るわず、全10話の予定を1話カット。
2011年1月期「悪党~重犯罪捜査班」。
高橋克典が非合法すれすれの手段を行使して悪党を追いつめる富樫刑事を演じた、
同時期に放送された「相棒」とは真逆の刑事ドラマ。
小泉孝太郎は主人公の上司・里中係長を演じ、
初めは敵対するものの次第に富樫刑事と打ち解けるようになるんだよね。
ところが同年3月11日に東日本大震災が発生し、大打撃を受けてしまった影響で、
テレ朝系”金曜9時”枠は消滅し、「OH!どや顔サミット」からバラエティ枠に転換することに。
小泉孝太郎はテレ朝系”金曜9時”枠で、叩かれて叩かれて、役者としての経験値を高めてきた。
父親で第87代から3期内閣総理大臣を務めた小泉純一郎やって、
骨太かつブレない姿勢で、敵対する派閥や野党から憎まれ口を叩かれ放題叩かれたことで、
日本の政治の歴史に残る、尊敬できる内閣総理大臣になったんだよね。
今回の「警視庁ゼロ係」は、TBS系”月8”枠、宮部みゆき原作の”杉村三郎シリーズ”で、
小泉孝太郎が主人公の杉村三郎を演じた縁からか、
”杉村三郎シリーズ”のドラマを手掛けたドリマックス・テレビジョンが製作を手掛け、
小泉孝太郎が金曜夜に帰還してきた。
そもそも、ドリマックス・テレビジョンは、
映画監督の木下惠介(1912-1998)が、軋轢による対立から”主戦場”である松竹を退社し、
東京放送(TBS)と博報堂が共同で出資した、木下惠介プロダクションが前身で、
木下監督が企画・監修に携わり、
TBSで放送された「木下恵介アワー」と「木下恵介・人間の歌シリーズ」で、
人間性に深く追求した作品を多く送り届けてきた。
今回の「警視庁ゼロ係」は、小泉孝太郎の原点回帰と、
ドリマックス・テレビジョンのドラマ部門における、
木下惠介の精神と志の復活に期待したいものだ。
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