「日曜劇場」の原点に立ち返った「おやじの背中」最終話 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

「日曜劇場」の原点に立ち返った「おやじの背中」最終話

豪華な脚本勢とキャストによる1話完結方式で「日曜劇場」の原点に立ち返った、
TBS系「日曜劇場 おやじの背中」最終回「北別府さん、どうぞ」はなかなかの傑作だった。
今回の脚本は、TBS系初登場の三谷幸喜で、
末期がんで余命1年を宣告された売れない役者・北別府が、
息子の為に、病院で一世一代の大芝居を打つんだけど、
三谷幸喜らしい救いのある物語に仕上がっていた事に及第点。
このドラマ、”泣きの名匠”であるTBSの社員監督・土井裕泰(どい のぶひろ)が演出を手掛けており、
レイアウト構成が秀逸で、三谷幸喜の台本の良さを引き出している。

当初は市村正親が北別府役を演じる予定だったが、
早期の胃がんを公表し、治療に専念するため降板。
(リアル北別府状態)
そこで、三谷幸喜作品の常連役者である小林隆が起用された事にも秀逸。
控え目な演技をしてくれたことで、キセキ感をおぜん立て。

「日曜劇場」は’93年1月期まで、ホームドラマ中心の1話完結方式で制作され、
(「東芝日曜劇場」の名で東芝1社提供だった。)
TBSのほか、大阪・MBSや、名古屋・CBCなど、TBS系列局が手掛けた回もあり、
バラエティに富んでいた。
ここ近年の「日曜劇場」は、
「半沢直樹」に代表される視聴率至上主義で、食傷気味だったってことを考えたら、
今回の「おやじの背中」は、
この1話完結時代の「日曜劇場」の原点に立ち返った感があり、
こういった取り組み、もう一度やってほしいと願いたい。
その願いを込めて・・・




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