個人的には「サイコパス」プロジェクトが。
フジテレビ系深夜アニメレーベル”ノイタミナ”の2014年度ラインナップが発表になった。
今年は第1弾の「ハチミツとクローバー」(第1シリーズ)から始まって10年目ということで、
更なる大型プロジェクトが明らかになった。
まずは、2014年度の”ノイタミナ”本線ラインナップ
【4月期】
第1部:「ピンポン」
窪塚洋介主演で実写映画化された松本大洋原作の同名漫画が奇跡のアニメ化。
(小学館:ビッグコミックス)
監督は「四畳半神話大系」「マインド・ゲーム」を手掛けた湯浅政明。
製作プロダクションはタツノコプロ。
ペコ(星野裕)とスマイル(月本誠)を軸に、
単純なスポーツである卓球における戦いと友情を描いているとあってはいるが、
独特のクセのある松本大洋作品をどうやってアニメにするのか。
ま、過去には「鉄コン筋クリート」が劇場用アニメ映画になった前例があるが。
第2部:「龍ヶ嬢七々々(りゅうがじょう ななな)の埋蔵金」
鳳乃一真原作、赤りんご挿絵の同名ライトノベルをアニメ化。
(KADOKAWA・エンターブレイン:ファミ通文庫)
製作プロダクションはA-1ピクチャーズ。
八真重護は、父親に勘当されて人工学園島・七重島を訪れたことに伴い、
安アパートを借りることにした。
そのアパートには、そこで殺された少女の地縛霊・龍ヶ嬢七々々(享年:18歳)が住み着いていた。
そして、七々々が生前隠した”七々々コレクション”には、不思議な力が宿っていた。
まさに王道の冒険モノに幽霊モノを加えたとあって
「サムライフラメンコ」の倉田英之がシリーズ構成を務めるとあって、面白さは保証する。
※ちなみに、アニメ化に合わせ「花とゆめ増刊・花とゆめ文学少女」(白泉社)で漫画化されます。
【7月期】
第1部:「残響のテロル」
「カウボーイビバップ」「坂道のアポロン」の渡辺信一郎監督によるオリジナルアニメ。
製作プロダクションは「坂道のアポロン」のMAPPA。
突然東京を襲った大規模な爆弾テロ。
その犯人は、2人の少年だった。
少年少女たちの”暴走”を、
「カウボーイビバップ」「坂道のアポロン」で渡辺監督と組んだ菅野よう子の音楽と、
「サムライチャンプルー」で渡辺監督と組んだ中澤一登のキャラデザインでどう描くか期待大。
第2部:「サイコパス 新編集版」
これが今年度のノイタミナの目玉。
サイコパスプロジェクトの第1弾として、’12年10月~’13年3月まで放送された第1シリーズを、
1クール分にまとめ、新たに新作カットを加えた新編集版。
「サイコパス」とは一体何ぞや中田は見てほしい。
【10月期】
第1部:「サイコパス2」
サイコパスプロジェクト第2弾。
第1シリーズ終了後、公安局刑事課監視官・常守朱と執行官・狡噛慎也の前に、
新たな潜在犯が現れると言う話ですが、
今回は1クールのTVアニメと、プロジェクト第3弾となる劇場映画版で構成される模様で、
シリーズ構成&チーフ脚本の虚淵玄がどんなシナリオを描くか楽しみ屋のぉ。
第2部:「四月は君の嘘」(’15年1月期までの2クール放送)
月刊少年マガジン(講談社)で連載中の新川直司原作の同名漫画をアニメ化。
(2012年度マンガ大賞ノミネート。翌年講談社漫画賞を受賞。)
製作プロダクションはA-1ピクチャーズ。
母の死が原因でピアノが弾けなくなったかつての天才ピアニスト・有馬公生と、
個性的な演奏法で賛否両論を巻き起こしたヴァイオリニスト・宮園かをり。
2人の中学生が互いの才能に共鳴し合い成長する文化系スポコン漫画。
この手の音楽モノは「のだめカンタービレ」で実践済みとあって、
ここでも音楽がカギになるでしょうな。
【’15年1月期】
第1部:「冴えない彼女の育てかた」
丸戸史明原作、深崎暮人挿絵の同名ライトノベルをアニメ化。
(KADOKAWA・富士見書房:富士見ファンタジア文庫)
製作プロダクションはA-1ピクチャーズ。
春休みを使って、アニメのブルーレイ購入費用を得るためにアルバイト中のオタク・安芸倫也は、
桜の舞う坂道で出会った少女に興味を抱き、
その少女をメインヒロインのモデルにした同人ゲーム作成を思いつく。
1ヶ月後、その少女が印象が薄いクラスメイト・加藤恵であることを知った。
印象の薄い彼女をヒロインにしたゲームは成立するのか?
それ以前にゲーム作りの才能が全くない倫也に同人ゲームは作れるのか?という、
「入口あって出口なし」の青春グラフィティ。
数々の名作を生み出している富士見ファンタジア文庫発とあって、すべらない事は保証しよう。
第2部:「四月は君の嘘」
10月期参照。
とまぁ、バラエティに富んだラインナップやな。
個人的には「サイコパス」の新たなプロジェクトが気になるな。
第1シリーズの新編集版→第2シリーズ→劇場版(12月公開)と、
この流れでなだれ込む構図でしょうね。
今季は”ノイタミナ”10周年という事で、「サイコパス」の劇場版だけでなく、
映画でしか見られない”ノイタミナ”も展開されます。
それが「伊藤計劃 ITOH PROJECT」。
たった2作だけのSF小説を発表し、
25歳の若さで逝去した小説家・伊藤計劃(’74-’09)の作品をアニメ化。
処女作の「虐殺器官」は人間を狂わす”虐殺器官”の謎に迫り、
2作目にして遺作となった「ハーモニー」は高度な医療技術が発達した監視社会をエグる。
この2作とも、地上波で放送するには過激すぎるので、映画でしか見られない”ノイタミナ”として、
”ノイタミナ”で培われたノウハウをこの2作品につぎ込むという魂胆ですな。
確かフジテレビは、過去に「フジテレビ(禁)MOVIEシリーズ」と題し、
山本直樹の漫画を実写映画化した「ありがとう」を始め、
「フジテレビらしくない、テレビでは絶対に放送できない映画」を3作連続公開した実績がある。
「伊藤計劃 ITOH PROJECT」は、内容がハードの為、R-15+は避けられないでしょうな。
10年目の”ノイタミナ”、更なるサプライズが出てくる事を願おう。
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