よく考えたら「任侠ヘルパー」の方が「悪の教典」より健全。
まず、草なぎの「なぎ」は環境依存文字なので、ひらがなで。
お約束ですから。
本日、休みっつーことで、草なぎ剛主演の「任侠ヘルパー」見に行ってきやした。
’09年7月期のCX系「木曜劇場」枠で放送された同名ドラマの劇場版なんだけど、
ドラマ版未見の方も、何なく入り込める内容でしたわ。
草なぎ剛演じる主人公の「弱きを助け、強きをくじく」任侠道を貫き通す姿勢に、本物の男を見たわ。
先週公開された「悪の教典」(R-15+指定)と比べたらね、
「任侠ヘルパー」(G指定)の方が健全だと思うよ。
暴力肯定、殺人肯定より、主人公の志(こころざし)が大切。
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まず、ドラマのあらすじを。
広域指定暴力団・隼会傘下、翼興業組長・翼彦一は、隼会の大幹部・鷹山の命令で、
敵対する鷲津組の”シマ”のど真ん中にある老人介護施設「タイヨウ」で、
次期幹部の座を賭け、自らの素性を隠して“研修”という名のもと、
部下とともに、介護ヘルパーとして働くことになる。
慣れない老人介護に、彦一は愚痴をこぼしつつも、
他のヘルパーによる寝たきり老人の虐待、老々介護、年金搾取詐欺などの、
老人介護問題の負の面に直面し、「弱きを助け、強きをくじく」任侠道を貫き通す様な活躍を見せた。
平均視聴率15%を安定し、国際ドラマフェスティバル優秀賞を受賞した。
で、映画版の方は、ドラマの数年後。
隼会を抜け、カタギになった彦一がバイトをしている夜のコンビニで、強盗事件が発生。
彦一は強盗を懲らしめたものの、防犯カメラに乱行の一部始終が記録されたため、逮捕。
刑務所で偶然にもコンビニ強盗犯の老人と出会い、
出所後、その老人のツテで極鵬会の門をたたき、再び裏の仕事に手を染め始める事に。
その仕事とは、破産した老人たちや、介護のし甲斐のない老人たちを、
劣悪な介護施設「うみどりの家」に放り込み、年金や生活保護費を絞り取るというものだった。
老人を食い物にする現状に、彦一は苛立ちを感じ始め、
コンビニの元バイト仲間・成二や、4人の弟たちを養っているキャバクラ嬢・茜の手助けで、
「うみどりの家」を健全な共同生活老人ホームに再生しようと奮起するが、新たな壁が・・・
まず、ドラマ版からは彦一役の草なぎ剛と、彦一の元同僚・四木方りこ役の黒木メイサだけで、
後は全く新しいキャストばかり。
脚本もドラマの時の古家和尚から、池上純哉にバトンタッチし、
ドラマ版との差別化を図ったことで、ドラマ版未見の方もすんなりと入り込める内容に仕上がってたわ。
映画版が新鮮なポイントはもう1つある。
今回の製作プロダクションが、角川大映撮影所・プロダクション事業部。
いわゆる「大映」ブランドは、大映の経営権が徳間書店から角川書店に移り、
角川書店の映像部門と統合し「角川映画」に名称変更したことで消滅したが、
(さらに「角川映画」は角川書店と吸収合併し、角川書店の1部門になったが、ブランドは継続。)
映画全体を見たところ、大映のDNAと、彦一の生きざまが見事に化学反応を起こした。
(大半はロケハンの積み重ねによるロケ撮影が多かったんですが・・・)
大映の名前は消えても、大映のDNAは調布の角川大映撮影所に脈々と息づいている。
この「任侠ヘルパー」の映画版みたいに、
角川書店の縛りにとらわれない作品、大映のDNAが息づいている映画を作る部門を作って、
「大映」ブランドを復興してほしいと願う。
(ノベライズは角川書店から出さざるを得ないのが懸念なんですがね・・・)
【備考:角川書店主導より、角川映画主導で作られた映画】
「妖怪大戦争」
大映時代の特撮怪談映画を三池崇史監督がリメイク。子役時代の神木隆之介が可愛かった!
「沈まぬ太陽」
大映時代に映画化権を獲得したものの、日本航空と揉め合いズルズルと。(原作は新潮文庫刊)
「最後の忠臣蔵」
ワーナーブラザーズ映画(日本)が手掛けた時代劇映画。角川映画は製作プロダクション担当。
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