高速ツアーバスの知恵を高速乗り合いバスに入れれば・・・
国土交通省は31日から、高速バスの安全確保のため「新高速乗り合いバス」制度を始める。7人が死亡した関越自動車道の事故で問題視された高速ツアーバスを、高速乗り合いバスに一本化するほか、別会社へバスの運行を委託する際の条件を厳しくする。高速ツアーバスを企画・乗客募集をしてきた旅行会社が事業を続ける場合は、来年7月までに乗り合いバスの事業許可を順次取得させ、安全運行の責任を明確にする。
30日夕の同省政務三役会議で関係する省令や通達の改正を決定する。
新制度では、旅行会社を含む高速乗り合いバス会社が、貸し切りバス会社に運行を委託する場合は国交相の許可が必要になる。委託契約後にさらに下請けに仕事を回すなどの仲介を禁止し契約関係を明確化。手数料が差し引かれて人件費や車両整備費にしわ寄せがいかないようにする。
※MSN産経ニュース7月30日18:44更新分より引用。
今回の規制厳格化で挙げられるポイントは、「高速ツアーバス」と「高速乗り合いバス」の違い。
【高速ツアーバス】
[メリット]
サービスが高速乗り合いバスより向上しているから、こちらの方に足を運ぶんだよね。
特にこの2点に。
◆車両タイプがピンキリ。
観光バスで使われるのをそのまま使った4列トイレなし車両から、
ゆとりのあるサイズに車両最後部を使って着替えスペース付きのトイレ付き車両まで、
車両が多種多様。
◆公衆無線LAN導入に積極的。
スマホ、タブレットPC、Wi-Fi接続対応携帯ゲーム機のユーザーにとってはとても心強い。
[デメリット]
関越道での事故で、安全体制の不徹底が公になった。
コストダウンを追求した結果がこのザマ。
◆ドライバーが出発から到着まで1人。
これは道路交通法及び労働基準法の観点からみて、アカンやろ!
◆到着時刻が保証されない上、無事着くかも保障されない。
ドライバーが方向音痴なのか、乗客が定刻通りにこなかったのか、理由不明。
◆集合場所が駅から離れていることも
例>ウィラーの新梅田シティターミナル、新宿西口の都庁前駐車場
◆都合が悪くなると他人に押し付け
関越道の事故で、主催旅行会社と観光バス会社の意思疎通の不徹底が明るみになった。
そこで責任のなすり合いが、高速ツアーバスへの不信感を増幅させた。
【高速乗り合いバス】
[メリット]
高速乗り合いバスは、鉄道系の会社が多い。
◆安全管理が徹底されている。
鉄道系の会社は、乗客最優先だから、整備工場を自前で持っているため、
マシントラブルを未然に防いでいる。
◆乗車場所がターミナル駅に近い。
これも鉄道系の会社の強み。
◆座る座席が選べる
高速ツアーバスはない。
[デメリット]
◆料金が高い。
JRドリーム大阪号(通常タイプ)東京駅→大阪駅で8600円
◆公衆無線LAN設置に消極的。
設置費用が高いから?
◆座席のバリエーションが主に3列か4列
最近はJRプレミアムドリーム号のプレミアムシートみたいな寝返りの打てる座席が出ているが、
主に3列か4列の座席でサービス向上感が感じとれない。
今回、国交省が「新高速乗り合いバス」への統一を明らかにしたことは、
「高速ツアーバス」と「高速乗り合いバス」、双方のいい所を取り入れる絶好の機会になると思う。
より眠れるシートの開発。
全車両公衆無線LAN設置。
安全運転サポートシステムの向上。
ターミナル駅近くのバス停の活用。
とかも期待できるしね。
特にワタクシは、「新高速乗り合いバス」への統一実現で、
近鉄上本町駅バスターミナルの活性化を望みたい。
近鉄高速バスの目玉路線の殆どが、梅田や、なんばOCATに移行したせいで、
これまで乗り入れていた上本町駅ターミナルがガラガラになってしまったから、
高速ツアーバス業者が使用すればよかね?
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