スコセッシの映画愛にあふれた作品。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

スコセッシの映画愛にあふれた作品。

【注意!】文中、ネタばれに触れる内容がありますので、未見の方はこの点を注意して読むように!


遅ればせながら「ヒューゴの不思議な発明」(3D吹き替え版)見に行ってきた。

「タクシードライバー」「レイジング・ブル」「ギャング・オブ・ニューヨーク」と、

長年にわたり男臭い映画を撮り続けてきたマーティン・スコセッシの突然の変節ともいえる3Dファンタジーです。


1930年代、第1次世界大戦後のパリ、ターミナル駅の時計台の管理をしている孤児・ヒューゴは、

時間を見つけては、亡き父親が博物館で見つけた壊れたままの機械人形を修理しようとしても、

どうもうまくいかない。

そんな折、ターミナル駅で小さな玩具店を営むジョルジュ爺さんの所に頻繁に現われ、

ジョルジュ爺さんは、ヒューゴの執念に押され、店の手伝いをすることになるが、

ジョルジュの孫娘イザベルとの出会いが、ジョルジュ爺さんの過去をほじくり返すことになろうとは・・・


そのジョルジュ爺さんが、実は奇術師から転身したサイレント映画の巨匠で、

リュミエール兄弟に触発されて、全面ガラス張りのスタジオをこしらえ、

サイレント映画をコンスタントにつくったんですが、

戦争が創作意欲を殺いでしまい、これまで作った映画を自ら全部処分し、スタジオを閉め、

ターミナル駅の小さな玩具店のオヤジに転身した。

まるで、自分は過去の人、あの戦争で死んだと、過去から逃げていたんだよね。


頑固なジョルジュ爺さんを演じた名優、ベン・キングスレーがいい味出している!

インド独立運動に尽力した社会活動家、マハトマ・ガンジーを演じた「ガンジー」(’82)以来の衝撃を受けたわ。


この映画から訴えてくるものは、スコセッシの映画への限りなき愛情。

作中でもサイレント映画がふんだんに使われていて、

まるで、親に連れられ、初めて映画を見たときの感動を思い起こさせてくれたんだよね。


この映画、3Dで見たんですが、3DらしいカメラワークとデジタルCGを駆使した映像マジックを見て、

3Dに相応しい題材やな~って思ったわ。


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