「JIN-仁-(幕末編)」第11話(最終回)
ついに訪れた最終回。
南方仁の時空を超えた旅が帰結します。
大政奉還後、仁を取り巻く人々の動きがあわただしくなり、
歴史が史実通り動く一方で、仁は自分の幕末の旅も終わってしまうのかと思ってしまう。
医者が最後に出来る事。
國の為 道の為。
そこで出された結末は、自分の死後、自分の大脳を見てほしいと仁友堂の面々に告げた。
反発もあったけど、仁の決意を呑み全員快諾。
南方仁は脳医学メインの医者だから、その覚悟は計り知れないよな。
一方、勝海舟からフランス留学を誘われた橘恭太郎は、誘いを断り、上野の山へ・・・
◆
いよいよ上野の山での戦いが始まり、江戸に戦火が上がった。
兄・恭太郎が上野の山へ行ったことに、妹・咲は上野の山へ一心不乱に行くことに。
恭太郎を見つけた途端、咲が流れ弾に当たってしまう。
急いで、仁の要請で開設した野戦治療所に向かって治療することに。
この中盤のエピソードは、恭太郎が本当に守りたかったのは、
徳川ではなく、橘家そのものだということに、気付くんだよね。
戦いに身を投じるより、自分の家を守る。
それが武士としての粋ではないでしょうか。
◆
上野の山の戦も1日で終息した後、仁の激痛も次第にエスカレート。
上野の山の時の様な、龍馬の声が仁の頭の中から・・・!
同じ刻、咲が倒れた。
最悪の場合、敗血症ショックで死に至る恐れのある病に。
前に進みたい気持ちが先に行ってしまうと、治癒力が落ちる。
それを食い止めようと、仁は説得するが、
その説得の最中、6年前の時に白衣のポケットに入れた薬の小ビン。
その薬が、ホスミシン(感染症の治療に用いられる抗生物質)だということを。
仁友堂の面々は様々な所をくまなく探すことに。
そして、夜。
今の錦糸町あたりを探す仁と恭太郎だったが、
仁にまた頭痛が!
そんな中、官軍の残党狩りに遭遇するも、恭太郎の助けで難を逃れ、
そして(今の錦糸公園あたりにある)錦糸濠へ・・・!
◆
仁は現代の東京に飛ばされた。
前シリーズの第1話で展開された場面が・・・!
まさか、前シリーズの第1話の謎の男って、南方仁?!
戻るぜよ、あの世界へ。
前シリーズの第1話の通り、包帯男の手からポロリ落ちた瓶入り胎児が、
現代の南方仁の手に渡ってしまい、幕末へ飛ばされ、
本来なら幕末へ戻るはずだった包帯男の南方仁は、橘咲を救う手立てを失った。
◆
目が覚めたら、ベッドの上だった。
南方仁の記憶から、自分が自分を手術した事実と瓶入り胎児が抹消され、
帰ってきた世界は、自分の世界じゃないと。
まるで浦島太郎状態やわ。
仁はくまなく歴史書を調べ上げ、仁友堂の事実を調べ上げるも、
いくら調べても、南方仁と橘咲の名前はなかった。
仁はおもむろに、幕末期の橘家当たりを探してみた。
そしたら・・・
橘医院
の看板が。
その橘医院の建物から・・・
野風?!
いや、(病床にいた)友永未来?!
一人の女性が現れた。
実は橘医院は、明治維新後、咲が橘家を改造して開院し現代に至り、
咲は、恭太郎が偶然にも現代から落ちてたホスミシンの瓶を拾ったことで、一命を取り留めた。
だが、仁を想っている咲は、仁が現代に帰還してしまったため、
生涯独身を貫き通し、安寿という娘を養女に迎えたそうだ。
その帰り際、仁はその女性に名を訪ねると、
「橘未来です。」
未来は生きていた。
橘家の子孫として。
(その橘未来が、エンドクレジット後で・・・!)
ワタクシが一番ウルっときたのは、結末の橘咲からの手紙。
記憶から南方仁の事が抹消されても、仁を想っている内容に、心を打たれたぜよ!
今でも龍馬の言葉がガツンと残るねん。
ワシらは、おるぜよ。
見えんでも、聞こえんでも、いつの日も、センセイと共に!
◆
江戸幕府の幕末期に、SF的展開を織り込んだ「JIN-仁-」は、時代劇としては斬新でした。
社会現象になった「ROOKIES」の石丸彰彦プロデューサー&平川雄一郎監督が再びタッグを組んだことで、
泣けるドラマに出会えたことに感謝感激です。
今回のシリーズは、前回のシリーズの反響が高く、海外でも高評判ということから、
”TBS開局60周年記念”の冠をつけるに相応しく、
しかも、東北地方太平洋地震発生後のオンエアということで、反発も覚悟されたが、
最終回の南方仁のセリフ、
「この世界は、誰もが戦い、もがき苦しみ、命を落とし、勝ち取ってきた無数の奇跡で編み上げられている」
に集約したことで、被災者に勇気と希望をもたらしたんじゃないかなと、自分はそう思う。
日本のテレビ局よ、「JIN-仁-」を見習って、連続テレビドラマの作り方、大改修ぜよ!
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