やっぱジャンプSQは志(こころざし)の高い雑誌だなぁ。
ジャンプスクエアが創刊3周年を迎えた。
ワタクシは創刊以来毎号購読し、掲載している漫画のレベルが高いってことを思い知らされた。
創刊時週刊少年ジャンプの編集長を務めた茨木政彦主導の下、
月刊少年ジャンプ跡地を再開発し、週刊少年ジャンプのノウハウに、
集英社内外問わない漫画家の人選を加味したことで、今日までの地位を築き上げてきたんですが、
ここ最近は、創刊時の勢いを落としているのではないでしょうかねぇ。
ちょうど12月号が早売りしていたので、手に取って読んでみた。
12月号の見どころはと申しますと・・・
◆「エグザムライ」(天野洋一/企画・原案:HIRO、松田誠)
TAKAHIRO加入~2代目・J Soul Blothersとの合併前のEXILEメンバー7人を、
「クローズ」「WORST」(共に秋田書店・月刊少年チャンピオン)の高橋ヒロシがキャラクターに起こした、
アヴァンギャルドなSF時代劇アニメの漫画版。
ベストアルバム「EXILE ENTERTAIMENT BEST」の限定版特典DVDになったり、
昨年日テレ系深夜に放送された「EXILE GENERATION」内で放送されている。
それと並行し、月刊少年チャンピオンでは、
誕生までを描く「エグザムライ-戦国-」(山口陽史/脚本:三浦浩児)が連載されているが、
今回のジャンプSQ版は、アニメ版とは一味違うオリジナルストーリーで展開されているのだ。
ジャンプスクエア増刊・SQ19夏号で21pの「序章」が掲載され、本格連載開始ということに。
アニメ版や、月刊少年チャンピオンでの「戦国」とは一味違うエグザムライの活躍に期待せよって事やな。
◆「GATE 7」(CLAMP)
言わずと知れた4人組のクリエイター集団・CLAMP。
「X」(角川書店・月刊ASUKA)、「カードキャプターさくら」(講談社・なかよし)、
「ツバサ」(同・週刊少年マガジン)「XXHOLIC」(同・週刊ヤングマガジン→別冊少年マガジン)と、
数々の作品を生み出してきたCLAMPが、ジャンプSQに電撃参戦。
今回の舞台は、作画担当3人の地元・京都。
(ちなみに、ストーリー担当の大川七瀬は大阪府出身。)
北野天満宮に近い上七軒の花街(遊女屋や芸妓屋が集まっている区域)の裏地域・裏七軒の華街を根城に、
京都に棲む魔物を狩る事を生業とする、はな、橘、桜の3人。
そんな狩りの現場に、
東京から旅行に来てた普通の高校生・高本致佳人(たかもと ちかひと)が入りこんできた事から・・・
まさに切れ味の鋭い作品でした。
「エンジェリック・レイヤー」(角川書店・月刊少年エース)以降、青年漫画、少年漫画にフィールドを移し、
その傍ら、アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」(MBS・TBS系)でキャラクター原案を担当。
CLAMPワールドに磨きをかけ続け、
メジャー進出から20年を経過し、角川書店、講談社でやれることはやり尽くした感があり、
「ツバサ」の連載がひと段落したこともあってか、
唯一メジャー未踏の地である集英社ジャンプSQ編集部からオファーが来て、快諾したというわけやな。
で、驚きはこれだけではなかった。
この「GATE 7」が・・・
ジャンプSQ、2011年3月号(2月4日店頭標準入荷)より、本格連載開始!
な、なんですと!!!
今回の読切が「序章」となると、本格連載以降はベールに包まれた謎が次第に明らかになるという事で、
COOLでCUTTING EDGEな作品が期待できるっちゅうことやね。
創刊期のバブルがはじけ、売り上げが落ち込んでいる状況なんですが、
ジャンプSQ執筆陣の方ではサプライズを連発。
12月号で言うなら「エグザムライ」「GATE7」の他に、
「ToLOVEるダークネス」(矢吹健太郎/長谷見沙貴)、
「曇天・プリズム・ソーラーカー」(太田垣康男/村田雄介)
「戦国BASARA3-ROAR OF DRAGON-」(大賀浅木/カプコン)
あと、「屍鬼」(小野不由美/藤崎竜)がフジテレビ系「ノイタミナ」枠でアニメ化されたこともサプライズかな。
これだけ志(こころざし)が高けりゃ、ゾクッとさせてくれるわ。
で、一方のりぼんの方なんですが、どうも、志(こころざし)が低くなってしまった、
もしくは、志がなくなってしまったんでしょうかねぇ。
それを象徴させるのが、槙ようこ&持田あきの”福家姉妹”
講談社より創刊されたARIAに場を移して連載をはじめ、
さらに、Cookieで「ZenZen」を、10月号の読切掲載の後、
2011年2月号(11月26日店頭標準入荷)で本格連載開始。
どうも、この原因となったのは、種村有菜&春田なな集中プッシュ、
「桜姫華伝」&「スターダスト☆ウインク」のアニメ化推進キャンペーンを繰り広げ、。
それに洗脳させられた”自称・りぼんっ子”が、
実現のためなら他の連載作家への誹謗中傷攻撃を敢行したからね。
これは”福家姉妹”に限らず、他の漫画家にも向けられていた!
実力の有り無しに関係なく、種村有菜&春田ななのごり押しに志が低くなってしまった事に加え、
”自称・りぼんっ子”からの誹謗中傷で、精神的に傷つけられてしまった事に、
槙ようこも、持田あきも、失望したと思うね。
かつてのりぼんは死んだに等しいと、確信出来たんじゃないかな。
これで心置きなくりぼんを捨てられると・・・。
確かに、以前はりぼんの漫画家だったかもしれないけど、りぼんから離れ、
なおかつ、講談社の雑誌に転戦した以上、今は敵でしかないだろ?
事実、福家姉妹の作品で、ARIAが勢いづいちゃっているんだし、
矢沢あいの長期療養に伴う「NANA」長期休載でピンチのCookieを救ってくれた。
気にはなるけど、「NANA」連載開始時(Cookieのプレ創刊号)の矢沢あい同様に、
りぼん系のサイトで話題にする人じゃないんだよ。
今の活躍は悲しいけど、仕方ないよ。
まあ、ワタクシとしては、りぼんで描くと選択した漫画家のみを、応援するだけですからね。
ジャンプSQの志の高さは、茨木政彦が週刊少年ジャンプ編集長時代から、
ストーリー重視の姿勢を一貫して実践してきたから。
その方針に共感した漫画家がいるから、後進が続くんだよね。
これが、りぼんとの大きな違いで、温度差を生んでいるんだよね。
「桜姫華伝」&「スターダスト☆ウインク」のごり押しで、「よし、次号も買うぞ」と思いますかね?
事実、販売部数が減ってますし、こんな状況でアニメ化希望って、アホか!
「桜姫華伝」と「スターダスト☆ウインク」がテレビアニメになるのは大抵無理だし、
種村有菜&春田なな偏重によって、見捨てられた漫画家は、
掲載機会が減り続けてしまうと、ストレスもたまるし、原稿料&印税にも影響でてくるから、
そのうち、編集部を信用しなくなるのは時間の問題かな。
お陰さまで、背後に別冊マーガレットの影が忍び寄ってくる始末だもんなぁ。
別マっていや、「君に届け」(椎名軽穂)に続き、「高校デビュー」(河原和音)が映画化決定だぜぇ。
それに比べてりぼんの方は、
アニメの2ndシーズンが放送されている「夢色パティシエール」を放置プレイだぜぇ。
種村有菜狂信&春田なな狂信の”自称・りぼんっ子”は、
「夢パティ」なんて眼中にないどころか、なかよしかちゃおで連載されている作品だと思っているんだし、
無論、他の漫画家なんて興味なしだもん。
”自称・りぼんっ子”の頭の中は、
「桜姫華伝」か「スターダスト☆ウインク」をアニメにしなかったら、りぼん廃刊決定と思っているからね。
じゃ、「夢色パティシエール」のアニメ化のオファーが来た時点(’09年夏)で、
りぼんは今頃廃刊でなくなっているってか?
ほんと、頭おかしいんじゃないの?!
呆れたもんだ。
編集部の方針が、正しいか否か疑問だし、
もちろん、漫画家の、上を打ち崩せない自信の無さも大きな原因ですけどね。
結局、危機感のない人って、
利益が出なかった、もしくは、販売部数が落ちたことで、雑誌の価値をを減退させ、
今いる漫画家達でさえ、出て行ってしまうということが想像できないのではないですかね。
かつてりぼんは”250万部乙女の恋の聖書”と呼ばれ、集英社の懐を潤っていた。
ある意味、負ったその責任を、自ら放棄してしまうことを意味するという自覚もないのではないでしょうか。
販売部数が落ちれば、広告収入も減退します。
一時的に維持できたとしても、
販売部数の回復が見込めない漫画雑誌にお金を落とすほど、企業は甘くありません。
つまり、販売部数による収入が減り、漫画家の原稿料が減り、さらに広告収入が減り、
事業経費を減らさざるを得ません。
ですが、2年前の出張経費不正取得発覚が原因で、集英社はこれ以上お金なんて出したくないもんなぁ。
プライドを持ち、りぼんを愛すると強く自負してきた古くからの“りぼんっ子”ほど、
今のりぼんに失望しているから、自分の親友や子供には読ませない、読ませたくないんでしょうかねぇ。
これ以上、編集部が、作品の質より、儲けの事を優先させ続けてしまうと、
いよいよ本屋やコンビニに行っても、雑誌コーナーに平積みで置いているりぼんには手をつけない傾向が、
強くなってくるだろうねぇ。
収入も相当減ってるみたいだし、さすがに集英社の取締役会も危機感持っているでしょう。
なんらかのメッセージが編集部に行ったのは間違いないだろう。
りぼん編集部が是が非でも「桜姫華伝」か「スターダスト☆ウインク」のアニメ化を勝ち取る気なんだけど、
取締役会全員呆れ顔で耳を塞いじゃっているもんなぁ。
その意味で、漫画家の好き嫌いで、雑誌を買うか買わないかを決める様な読者をターゲットにして、
戦略決めるべきじゃないでしょ。
大切なのは、りぼんの未来なわけですから。
種村有菜と春田ななが居ようが居まいが関係無く、
この出版不況下、りぼんをはじめ、どの漫画雑誌にも、廃刊の可能性は発生します。
もし、種村有菜と春田ななが居るだけで、廃刊の可能性が減るのなら、
他の漫画雑誌から、種村有菜&春田なな双方に、
りぼん以上のギャラでの交渉の噂が流れてきておかしくない。
それが、出てこない事を考えれば、外部作家依存率の高い講談社から見ても、
白紙の小切手を出してでも、法外なギャラを払って獲得するほどメリットが無いとも取れるけどね。
だから、いなくなった人ばかりに思いを馳せるのではなく、
今伸びている“ニュー・ジェネレーション”たちに期待してほしい、いや、期待して。
夏のイベントでの「ひよ恋」のオリジナルアニメが反響が高かった雪丸もえや、
12月号より連載を始めた牧野あおいに、香純裕子、黒崎みのり、朝吹まり、込由野しほとかね。
彼女たちがどんどん変わってゆく、成長してゆく姿を見るのも、ある意味ドラマだと思う。
「好きな漫画家がいない」というのは、今のりぼんの現状を自分で正当化しようとする理由で、
突き詰めれば、「嫌いな漫画家がいるから、りぼんは買わない」と同じような気がします。
こんな状況に陥っていているにもかかわらず、改善の見込みがないのなら、
一足先に、反乱分子だけで新雑誌を創刊させるべきだと。
だって、種村有菜と春田ななしか興味のない”自称・りぼんっ子”に、
それ以外のりぼんで書いている漫画家の作品なんて、わかるわけがないもんなぁ。
ゆとり教育で培養されているパイパン脳味噌では理解不能か。
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追記:ジャンプSQ12月号の「青の祓魔師(エクソシスト)」(加藤和恵)、作中1pに手書きのままの原稿が。
締め切りに間に合わなかったのか?それが事実なら、1月号の超重大発表に悪影響やで。