スペシャル冬号(6) | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

スペシャル冬号(6)

◆「機械じかけの天使」(高田エミ)

何と、りぼん系の雑誌に登板するのは6年ぶり。

まずは、”ゆとり教育”の恩恵を受けている下等生物どもに、彼女の経歴を簡単に語ろう。


’82年、りぼん漫画スクール第2回シーズンベスト賞を受賞した「スーパー☆レディ」が、

りぼんオリジナル早春の号に掲載され、デビュー。

2作目の「猫・猫・幻想曲」を原案とした「ねこ・ねこ・幻想曲」が、

’85年から足掛け10年継続する人気作品となる。

この後、「ジェニファー」や「ちっちゃなしあわせ物語」を連載し、

その傍ら、YOUの増刊で出た絵本雑誌「ほっぺにチュ」で作品を発表したり、

コーラスでカットイラストを描いていたんですが、

’03年秋びっくり大増刊の「虹色剣士」を最後に漫画家活動を一時休止し、アロマセラピストの道へ。
(確かこの頃、A級戦犯である明間広樹の暴政により、ベテラン粛清の対象になっていた!)

ここ最近、”りぼんレジェンド”が、かつての我が家、学び舎の荒廃ぶりにしびれを切らし、

増刊から続々と手をつけている事に触発されてか、高田エミも6年ぶりに筆をとる事に決意。

ゆとり教育と食育不良で、知能が偏っている下等生物どもを、鉄拳制裁するために。


6年ぶりの新作読切ですが、「ちょっと未来のおとぎ話」にふさわしい作品に仕上がってますねぇ。

高性能アンドロイドメイドのメリルは、独り身の富豪、パトリシア・クレイ(55歳)のもとへ。

ところが、そのパトリシアがいかにも、わけありで・・・

このテーマで描かれていることは、いかにも人間嫌いのパトリシアが、

どうやって信頼を取り戻せるかがテーマで、メリルの役割がとても大きかったんだよね。


高田エミ久々の読み切りは、読後感がさわやかでよかったと思うね。

(春田ななに、こんな切れ味の読後感、出せますか?!無理やろwwwwww)

10月刊行の「りぼんファンタジー増刊号」での池野恋、椎名あゆみ、

この号でも、水沢めぐみだって健在やし、倉橋えりかもしぶとく生き残っている。

松本夏実(’93年デビュー)も、「夢パティ」連載開始時が40代入ってからやって事を考えたら、

ベテランの持てる味を発揮できる場が必要だってことやね。


”りぼんレジェンド”たちの活躍を見て、本当にりぼんを愛する人間、乙女ちっくイズムを信じている人間は、

りぼんに携わっているという、誇り、プライドを、もっと自覚すべきだ。

「○○先生のファンだ!」と言ってる場合とちゃうで。

りぼんのファンである事に、誇り、プライドを持たねばならないし、

ファンも、そして漫画家も、今まで以上に、りぼんの誇り、プライドを持たねばならない。

「PRIDE OF RIBON」を胸に持つべきだ。

◆「GALティーンズ」(朝吹まり)

作中のギャルファッションを見て、10年前の「GALS!」(藤井みほな)を連想させたのはワタクシだけ?


女子中高生なら、知らない人はいない超人気ギャルファッション誌「ギャルティーン」。

(少女漫画誌にとっては、携帯電話と並ぶ最大のライバルである。)

その読者モデルになった藤山りの(高1。中学時は、ぽっちゃりで地味。)でしたが、

多くの女子が彼氏にしたい男子高生モデル、大城タカキのイケすかね~態度にキレそうに。

だが、撮影時になると、表情の堅いりのの緊張をほぐすため、タカキがフォローするんだよね。

読者モデル志願の人間って、目立ちたがりや、タカキの様なイケメンに会いたいだけという、

中途半端な人間が多い中、りのの覚悟がタカキに認められたんだよね。


後半はファッションページのモデルを担当する事になったんですが、

モトがぽっちゃりだけに、衣装パツパツ。

他のモデルに笑わされて、意気消沈。

さらにタカキにまで笑わされ、りのの感情がむき出しに。

この後の起死回生の行動が、メチャ凄かったんだよね!!!


まさにあっぱれだもんねぇ。

漫画の可能性を引き出してくれた事に感謝。

「キミとここから!」「バドガール」と、

ここまで頑張っている少女を描けたら天下一品の朝吹まりですが、

ワタクシ個人としては、新体操モノ、

しかも、ナショナル選抜団体チーム、通称「フェアリージャパン」を題材にした作品を描いてほしい!

80年代、週刊マーガレット(現:マーガレット)に連載されていた「光の伝説」(麻生いずみ)を

現代的にアレンジを施して、朝吹まりのペンで、リメイクで挑ませるのも手とちゃいますかぁ?

(補佐役に、ジャンプスクエアで連載されていた「アイレボ」の原作担当・堤亜弥を迎えて)

少女漫画で、友情・努力・勝利を描いて、どこが悪いですか?

込由野しほによる「姫ちゃんのリボン」のリメイク版が、「よーここまで出来ちょるわ!」ってことを考えたら、

旧作のリメイクも悪くないと思うね。


【デビューコーナー&小学生まんが大賞・まんが家賞受賞作】

◆「ジョニーの願いごと」(薬師寺敦子)

正直・・・「マネキン」か!

(「マネキン」・・・’87年に公開された、アンドリュー・マッカーシー主演のアメリカ映画)

絵の方は個性あり過ぎなんですけどねぇ・・・

◆「いつか君が恋をする日」(草野桜)

シーンに応じて等身を変えてくるなんて秀逸。

ジーニアス!
◆「ココのスペシャルマジック!!」(高原蜜柑)

第2回小学生まんが大賞の最高賞・まんが家賞を勝ち取ったのは、

前回の2作より、絵の方が勝っていたこの作品。

ストーリー展開が多少ブラック入っていたものの、くだらねぇ~って思ったわ。

彼女は前回参加したんですが、「夢はまんが家で賞」止まりで、

ここからの飛躍は、まさに原石を見つけたなって。


第1回の神奈、苺田睦(第2回で未来のまんが家で賞受賞)、第2回の高原蜜柑に続きたい、

小学生の君!このチャンスに賭けてみたいか?

特に来年3月で卒業する小学6年生はラストチャンスだぞ。

来年3月31日(当日消印有効)まで、門戸は開放している。

勇気ある小学生、出てこいや!


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