これはインテルやレアルへの反面教師的教訓。
FIFAは3日、07年にランスから日系3世のMFガエル・カクタ(18)を違法に獲得したとして、チェルシーに今冬と来夏の2度の移籍期間に国内外からの選手補強を禁止する処分を通達した。カクタは4カ月間の出場停止で、チェルシーとカクタは78万ユーロ(約1億円)の賠償金をランス側に支払うという重い処分となった。チェルシーはこの処分に対し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議を申し立てることができるという。
※スポニチアネックス9月4日07時05分配信分より引用。
石油で潤った”アブラヒモビッチマネー”による補強戦略に、とうとうFIFAがクギを刺した。
U-16フランス代表にも選ばれた経験をもっている日系フランス人3世の獲得に、
チェルシーが莫大なお金をかけた上、前所属先のランスに契約破棄を誘導させ、
強奪同然に契約に持ち込んだ。
この「お金による強奪」行為が
①何でもかんでもお金で選手を強奪する姿勢がフェアプレー精神に反し、
欲しい選手獲得のためなら、どんな手段を講じても構わない姿勢が良くない。
②いくらEU加盟国選手は無制限だからと言って、
ベンチ入りメンバーの4分の3以上がイングランド外でそろえるのはおかしい。
今シーズンのチェルシーの顔ぶれを見て、イングランド登録の自国育成選手は、
テリー、ランパード、J・コール、As・コール、ターンブル、スタリッジと
UEFAが定める最低8人の自国育成選手登録(※1)規定を、2人欠けている。
なおかつ、クラブ内育成選手(※2)はミケル、テリーの2人のみという体たらくぶり。
金でもの言うアブラヒモビッチの姿勢に、バチが当たったのは言うまでもない。
これは、自国外の選手を大枚はたいて次々と獲るインテル・ミラノやレアル・マドリッドにも言えると思うね。
昨シーズンのバルサを見習え。
登録メンバーのほとんどが下部組織出身で、自国育成選手登録とクラブ内育成選手登録に満たしているぞ。
※1:自国育成選手登録
UERA主催のクラブ単位の大会(チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ)において、
国籍に関係なく、15歳~21歳の間に最低3年間、その国のリーグで育成された選手を、
本大会出場登録に必要なAリスト・最大25人中、最低8人入れること。
なお、その国のリーグ内なら、所属クラブは不問。
この場合、チェルシーでは、ランパード(前所属:ウェストハム)、
J・コール(前所属:ウェストハム)、As・コール(前所属:アーセナル)が該当。
※2:クラブ内育成選手登録
UERA主催のクラブ単位の大会(チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ)において、
国籍に関係なく、15歳~21歳の間に最低3年間、そのクラブで育成された選手を、
自国育成選手登録(最低8人)のうち、最低4人入れること。
この場合、チェルシーではジョー・テリーが該当。