7月号(0) | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

7月号(0)

2009年6月1日、この日はアメリカ合衆国、

特にミシガン州デトロイトにとっては忘れられない日になった。


アメリカ自動車最大手、ビッグ3の1つであるゼネラル・モーターズ(GM)が

米連邦破産法第11条(日本で言う所の民事再生法)を適用を申請し、事実上経営破たんした。

先に連邦破産法を申請したクライスラーを超え、製造業としては史上最大の倒産である。


世界の製造業と、強いアメリカをリードしたGMが、ここまで凋落したのはなぜだろうか。

きっかけになったのは、昨年秋のリーマン・ブラザーズの経営破たんによる金融危機で、

大手金融機関が貸し渋りし、運転資金の確保が困難になり、

昨年12月、GMと、同じ状況に置かれているフォード、クライスラーのCEO(最高経営責任者)が

米政府に救済を求め、審査のための公聴会が開かれたが、

議員から、CEO一同が、運転手付きのリムジンや、プライベートジェットで来ていたことに

一気に糾弾し、CEOは議員の問いかけに、無言、誰も手を挙げなかった。

これが尾を引き、半年後のGM経営破たんを招いた。


時代の流れに逆行した経営戦略も、経営破たんを招いた原因。

GMは主力商品であるシボレー、キャデラック、最近では軍用ジープから派生したハマーといった、

パワーの強い大型車主体で販売を展開し、世界の自動車製造業で売り上げトップを保持していたが、

70年代前半のオイルショックで小型車の需要が高まり、製造・販売に乗り出すも長続きせず、

さらに’00年からのエコムーブメントで、サブコンパクトカー、ハイブリッドカーが注目を集めても、

会社の利益重視で、ガソリンをよく食う車を生産し続けた。

さらに、手厚い福利厚生(退職金、医療費負担)も、経営圧迫を加速させ、

強いアメリカの象徴だったGMは、米政府の手で法的整理にまわされることになった。



ここ2号、5月号で400円、6月号で420円と値下げ攻勢に打って出たりぼんも

その効果が見られず、返本の山に。

日版、東販、大阪屋といった書籍問屋も、もはやあきれ顔になってきている。

何で効果が上がらなかったのか。

その理由は種村有菜依存主義体質の編集部の姿勢に原因があると思う。

強制的ではなく、自然とメディアミックス戦略の声が上がるような作品が

他に多く揃っているにも関わらず、編集部は種村有菜作品に集中させ、

アホだらけの有菜信者にわがままを煽らせたことが、かえって経営を圧迫させた。

(他の漫画家に対し、将来のテレビアニメ化前提を突きつけたことも原因に!)


そもそも昨年6月、小学館プロダクションに集英社が増資分を全額出資し、

(商号変更で)小学館集英社プロダクションになった理由をご存知でしょうか?

週刊少年ジャンプからのメディアミックス化作品が多いその一方で、

他の雑誌には回ってこず、(特に少女漫画部門)

「ポケットモンスター」「名探偵コナン」「きらりん★レボリューション」で成功を収めている

小学館プロダクションにえ~んえ~んと泣きついて来たんだよね。

そこで小学館と、連結系列会社である小プロの同意を得て、

独自路線を進みつづけた集英社は、小学館の前に白旗を揚げたことになったんだよね。

ま、集英社は小学館の娯楽雑誌部門を分離・独立させて設立した会社だからね。


この後、運良く「夢色パティシエール」のメディア戦略が軌道に乗り出したのは言うまでもない。

小プロ、コナミと、愚直なまでに自分の信念を貫いた松本夏美の感性・思想が

見事なまでにリンクしているんだよね。


今のりぼんが、GMと同じような過ちを犯さないためにも、

編集部の腐ったミカンどもに頼るより、

漫画家が自ら率先して、意識改革した方がいいと思うんだよね。

読者を楽しませるような美しい漫画、面白い漫画を描くという”哲学”を。