精神的に立ち直った成果がマンガ大賞に。
書店員を中心に漫画好きの有志で選ぶ「マンガ大賞2009」(マンガ大賞実行委員会主催)は24日、末次由紀さんの「ちはやふる」(講談社)に決まった。
今年が2回目で、昨年出版された単行本を対象に、89人の選考員で選出。授賞式が同日、東京・有楽町のニッポン放送で行われ、漫画家が欠席だったため、昨年受賞した石塚真一さんから担当編集者に記念品が渡された。
末次さんは手紙で「漫画の仕事を再開して約2年。予想もしない大賞受賞の報を聞き、ボロボロ泣いてしまいました。本当にありがとうございました」などと喜びの言葉を寄せた。
「ちはやふる」は、競技かるたをテーマに、主人公の女の子、千早の成長を描いた青春ストーリー。講談社の漫画誌「BE・LOVE」に連載中で、4巻まで発売されている。
※産経新聞3月24日19時43分配信分より引用。
昨年、登山の世界を描いた「岳」(石塚真一/小学館ビッグコミックオリジナル)が
記念すべき第1回の受賞作になった書店が選ぶ「マンガ大賞」。
今年の受賞作は、競技かるたの世界を描いた作品。
この漫画の作者である末次由紀は2年前、別冊少女フレンドの主力作家であった頃、
同誌で連載されていた「Silver」での構図が、他の作品からの盗作であることが発覚し、
これ以前の作品でも、芋づる式に構図盗作が発覚。
結果、「Silver」は連載打ち切り。同作を含む彼女のコミックスも絶版・回収することになった。
精神的に傷ついた末次由紀は、沈黙に入ることになり、このまま筆を折る覚悟を考えていたが、
講談社は彼女を見捨てなかった。
「BE・LOVE」に活動の場を与え、最大限のバックアップ体制を敷き、
「BE・LOVE」編集部とのやり取りの積み重ねが、「ちはやふる」を生んだのではないでしょうか。
彼女を擁護し、彼女を信じていた読者からのラブコールも、彼女を精神的に強くさせたのではないだろうか。
これからも自分を信じる覚悟を決めた、彼女ならではの決意が「ちはやふる」に出ていることを。
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