りぼんスペシャル冬休み大増刊号(1)
本題に移ろう。
◆「キミの世界の救い方」(酒井まゆ)
この作品、ファンタジー色の強い「MOMO」執筆の反動からか、
モモちゃんと同じ小学生主人公でマトモな話が書きたいと思った一編なんだよね。
主人公は恋(れん)。小学生。
夢のマイホームの目処がつき、長い団地ライフにおさらば・・・のはずが、
引っ越し先が隣県で、これに伴う転校にキレた恋は隣に住む玖太郎と家出を仕掛けるが・・・
まさにリアル小学生ライフって感じなんだけど、
酒井まゆ自身、西岸良平のファンゆえに「三丁目の夕日」テイストに
「ボクたちの旅」(本誌’01年9月号~11月号)も入れた結果が秀逸。
小学生のワガママっぷりを思う存分書き綴っていたことに
素ん晴らしいなぁ~って思ったぞ。
爆笑だったのがこのセリフ。
きゅーたろーは
やんちゃカワイイ系☆だから
中学・高校で きっと
モテモテになるタイプって
おねーちゃんが
これには思わず吹いた。
同じリアル小学生ライフを描いたものなら、こちらも必読だと思います。
一般・成人両方で活躍しているあづまゆきが「コミックハイ!」(双葉社)で連載している
「柊小学校恋愛くらぶ」。
小学5年生の女の子3人が失敗しない恋愛に備えようと「恋愛部」を創設するんですよね。
この作品はシチェーションが特別だからこそ、物語が生きてくる。
なぜなら、柊小学校は小中高一貫教育で、クラスも男女別々。
それゆえに、思春期ゆえのドキドキ感が生じてくるんですよね。
酒井まゆのこの読みきりに無くて、あづまゆきのこの作品にあるものと言えば・・・
小学生ぱんちゅ
恋のスカートの丈が短いのに、ぱんちゅが書かれていたら、違った興味を持っていただろう。
一方の「柊小学校恋愛くらぶ」は、ぱんちゅ描写あり、ハダカもあり、最近では乳首券発行。
小学生の女の子が主人公でだよ?!そんなの反則だって思うでしょ!
ところがどっこい。
作者のあづまゆきが女性作家で、成人漫画も描いている(このときは「あずまゆき」名義で)ため、
サービスカットの意味を十分理解しているからね。
ロリ系もお茶の子さいさいだもん。
同じ小中高一貫・男女別々のクラスというシチェーションなら、
ステップアップ百合ラブコメディもありじゃねーか?!って!
(これは武内こずえが一番適任だと思う!)
◆「お正月だよ ぷちパレード!!」(大岡さおり)※「ぷちパレード!!」の番外編です。念のため。
初詣に来ていた日和&タッキーと、妖精のわたにゃん&小雪。
わたにゃんと小雪がさい銭箱に入っているお金を取ろうとすると・・・
狛犬の妖精・金一と銀二が現れた!
その狛犬の妖精は、わがままな要求を突きつけてきた。
雨の日も、風の日も、(人間で言うなら)全裸フルチンで神社を守っていた。
ところが、着物を着ている小雪に嫉妬した。
そこにわたにゃんが動き出すんだよね。
その結果、わたにゃんの毛で・・・
ひつじ?
って思ったわ。
◆「べらぼーにブラボー」(園田小波)
シリーズ第3弾。
このままいったら、「チョコミミ」におさらばして、このシリーズに全力を注ぐのでは・・・
岩本部長が印象的。
いつだってガチだもんね。
続く。