成る程。ダークナイトにしたのって。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

成る程。ダークナイトにしたのって。

あえて言おう。

「ダークナイト」はティム・バートン版「バットマン」第1作のリメイクではない。


日曜日、ナンバのシネコンまで「ダークナイト」を見てきた。

クリストファー・ノーラン監督による新生バットマンシリーズ第2弾。

普通なら「バットマン:ダークナイト」のはずだったが、何でタイトルからバットマンを外したのか?


この作品は強烈の連続でした。

◆今回の悪役の1人、ジョーカー。

ティム・バートン版「バットマン」第1作で、ジャック・ニコルソンが演じたジョーカーは滑稽で強烈でしたが、

今回、ヒース・レジャーが演じたジョーカーは完全に悪の権化と化していた。

◆光の街・ゴッサム

原作で描かれているゴッサムシティはダーク感があったが、

今回の映画では、昼間が明るく、普通の街となんら変わらない。

平和ボケに満ちていた街には、ジョーカーのような悪役が必要だってことを。

◆落ちていく検事

作品の後半で悪役の1人であるトゥーフェイスと化していくデント検事の堕ちっぷりも見物。

地元警察から無法者扱いされているバットマンを擁護。

ところがジョーカーの策略で愛する彼女の死と、顔半分が火傷を負ったことで

バットマンと地元警察に対する憎悪が生まれ、ジョーカーと結託し、トゥーフェイスに。

(トゥーフェイスの特殊メイクが強烈過ぎた!)


”白騎士”的存在のデント検事と、”黒騎士”的存在のバットマンのバランスと、

ヒース・レジャーの怪演が、作品をより強烈にしてくれた。

(今回「ダークナイト」だけにしたのにはこういう経緯からか)

同時に、アメコミのヒーロー感を変えてくれたと思うね。

バットマンだって、1人の人間。

人間が持つ心の脆さも持ち合わせているのだ。

いくら肉体を鍛えれても、超人的な治癒能力なんてない。

ヒーローは常に完全無欠ではないのだ。

サム・ライミ版「スパイダーマン」3部作と、「ダークナイト」で思い知らされたわ。


それにしても、クリスチャン・ベールって、G・アルマーニの服が良く似合うわ。