チャンピオンズリーグ決勝戦はストライカーに注目だ!
日本時間で21日深夜に行われるUEFAチャンピオンズリーグ07-08決勝戦@モスクワ。
今回の顔合わせはイングランド・プレミアリーグ勢同士。
名伯楽ファーガソン監督の一貫した指導で常に上位に食い込んでいるマンチェスター・ユナイテッド。
vs
アブラモビッチのオイルマネーで、スター選手を次々と獲得しているチェルシー。
07-08のプレミアリーグの結果からみたら、
07年9月23日 マンチェスターU 2-0 チェルシー
08年4月26日 チェルシー 2-1 マンチェスターU
と1勝1敗。
この2チームはプレースタイルに違いが出ている。
マンチェスターUは、ルーニー、テベス、C・ロナウドによる決定力の高さが特筆だし、
チェルシーはランパード、エシアン、J・コールといった充実した構成力のある中盤からの速攻が売り。
この試合での注目はストライカー対決。
マンチェスター・ユナイテッド伝統の背番号7を背負うクリスティアーノ・ロナウド。
モウリーニョ内閣からチームを支えるエース・ストライカーのディディエ・ドログバ。
高速ドリブルが売りのクリスティアーノ・ロナウドは、03-04シーズンから続くマンチェスター暮らしで、
経験を積み重ねるうちに、精度の高いプレースキックと、ゴールの嗅覚を見につけた。
一方のドログバはアフリカ系選手に多い超人的な身体能力で、バツグンの突破を見せ、
まさにディフェンダー&ゴールキーパー泣かせの選手である。
06-07シーズンはドログバ、07-08はC・ロナウドが、プレミアリーグの得点王を獲得しており、
このストライカー対決は、フットボール最大の面白みを与えてくれる。
実は、今シーズン、チェルシーはかなり苦境に立たされていた。
モウリーニョ監督解任、監督ライセンスを持っていないイスラエル人のグラント監督就任で、
主力選手のシーズン終了後の移籍を匂わす発言も出るなど、チーム内に不協和音が漂っていた。
フタを開けてみたら、グラント監督就任以降のチェルシーは快進撃を続け、
最終節までマンチェスターUと優勝争いを繰り広げた。
この熱はモスクワまで、もつれ込むことになるだろう。
一時は出場が危ぶまれていたドログバとジョー・テリーも出場にGOサインが出た。
これで両チームとも役者は揃った。
’85年の「ヘイゼルの悲劇」で、イングランドのフットボールは社会的信用を失った。
あれから23年、イングランドのフットボールは暴力追放策を講じた事で、クリーンなイメージが定着した。
信用回復を果たした今、イングランド勢によるUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦が実現した。
寒いモスクワを熱くさせる戦いは、もうすぐだ。