これを”進化したリメイク”と呼ばずして何と呼ぶ?!
日曜日、万博記念競技場に向かう途中、開場時間まで時間があるので近くのシネコンまで
「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」を見に行ってきた。
’58年に公開された黒澤明監督の名作時代劇をベースにしてますが、
それを劇団☆新感線の座付作家で、昨年放送されたTVアニメ「天元突破グレンラガン」の
シリーズ構成を手がけた中島かずきが大胆に解釈し
樋口真嗣監督が「日本沈没」に続き名作映画を大型リメイク。
オリジナルが三船敏郎演じる侍大将の真壁六郎太が主人公で、
欲に駆られた百姓の太平(千秋実)と又七(藤原釜足)が、雪姫と莫大な軍資金を守るため
共に旅する形式をとっているが、
今回は太平と又七の百姓コンビに変わって、金掘り師の武蔵(たけぞう)と、木こりの新八に設定を変更。
よりアクション、冒険、ラブロマンスの要素を強調したことで、裏切り御免の逃亡劇を展開。
今の時代に合わせた面白さがより出ていました。
武蔵を演じた松本潤は、「花より男子」の横柄な御曹司や、「黄色い涙」の米屋で働く勤労青年とは
(いい意味で)打って変わり、よりワイルド、泥臭くて男臭い金掘り師を好演。
長澤まさみや阿部寛も良かったんですが、新八を演じた宮川大輔の演技は、ホンマ、すべりまへんなぁ!!!
オリジナルとの比較には、反発を起こしかねないかもしれないが、よく考えてみたら、
ジョージ・ルーカスは’58年公開版「隠し砦の三悪人」からインスピレーションを受け、
「スター・ウォーズ」(後に「エピソードⅣ 新たなる希望」の副題を追加)を作り上げ、
’77年に公開。世界的メガヒットを記録。
この作品は後に「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐」と2本の続編が作られ、
さらにアナキン・スカイウォーカーがダース・ベイダーになるまでを描いた新3部作も作られた。
無論爆発的な大ヒットで、アメリカ映画の歴史に刻まれた名作になったのは言うまでもない。
そして、「隠し砦の三悪人」のスピリットは、樋口真嗣の手により日本に”凱旋”した。
単なるリメイクかと思ったら大間違い。
こういった背景があったからこそ、プログレス(進化した)・リメイクとして、
「裏切り御免」のすべらない快作に仕上がっていたわけなのよね。
カラー、ドルビーデジタルEXで表現の幅が広がっただけでは、まだ甘いな。
ワタクシが行ったシネコンのスクリーンがね・・・
何と驚くなかれ、ルーカスフィルムグループが認定した・・・
THXシアターなのよ!!!
<これが証。
<キャパシティが大きい!
ドルビーデジタルEX音響が、より冴えていたわ。
ジョージ・ルーカスが影響を受けた作品のリメイクは、THXで見れば喜びひとしおっスよ!!