アメリカ人よ、寿司とはこういうもんだ!
日曜日、堂本光一主演の「銀幕版スシ王子 ~ニューヨークへ行く~」見に行ってきた。
昨年テレ朝系金曜23時枠で放送されたドラマの映画版。
ドラマ放送前から映画化が決定するという異例の作品です。
(しかも、ワーナー・ブラザーズ映画が配給だなんて、超異例やん)
堤幸彦監督の作品には、観る者のツボを突いてくるようなものが多く含まれており、
この作品にも例に漏れず。

父と祖父をカジキマグロに刺し殺されたトラウマにより、
寿司職人の道を捨て、琉球唐手の達人を志した米寿 司(まいす つかさ)。
ところが、琉球唐手の師匠である武留守リリーから、
唐手の道は寿司の道、寿司の握りは拳の握りであり、
寿司を極めずして武道の神髄はつかめないということを悟られ、再び寿司の道を歩む。
幾多の刺客との戦いを経てトラウマを克服したかに思えたが、
武留守リリーからシャリを極めていないとダメ出しされ、そのシャリの達人に会うためニューヨークへ。
そこで、司の前に待っていたのは・・・
寿司と琉球唐手の融合を図った所が、いかにも堤幸彦らしい発想。
今回の銀幕版は、日本の寿司が、アメリカという異国の地で、違った解釈を出していることに
日本とアメリカとの食文化の違いというギャップを楽しんでもらおうと上手に組まれている。
(この映画、ワーナー・ブラザーズが配給に名乗り出たのには、こういった背景も含まれている)
それだけではない。
この作品は、堤監督なりに、米という食料について描いた食育論の映画でもあるのだ。
バイオ燃料用のさとうきび栽培に転じたせいで、小麦の価格が高騰する中、
パンやうどんだけではなく、米という食料がいかに大事か、いかに重要かを説いている。
赤身のにぎりを食した瞬間、口、目、鼻、耳から発光するCG合成はわかりやすかったし、
ニューヨークにこんな田んぼや清らかな水があったんかい!ってね。(どーみても千葉県内じゃん!)
シャリの達人を演じた北大路欣也の存在感も圧巻だったし、
外人部隊出身の用心棒を演じた釈由美子のアクションも凄かった!(で、最後では意外な事実も!)
石原さとみが、あの方(!)を演じている所には爆笑!(ヒントは、人間死んだら皆、二十歳になる!)
堂本光一がどーだの、こーだのと、ほざくより、理屈ぬきで楽しめる映画であることは保障しよう。
でも、サロンパス・ルーブル丸の内チェーンで公開とは・・・
東急レクリエーションどうかしているぜってね。いい意味で。