ソフト開発能力が疎すぎるテレビ朝日
お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」が司会を務めるテレビ朝日「くりぃむナントカ」(月曜後11・15)が、4月からゴールデンタイム(水曜後7・00)に進出する。
同番組は、2人が他のレギュラーやゲスト出演者とともにクイズやゲームなどの企画に挑戦する内容。他の番組では上田晋也(37)が司会を務めることが多いが、こちらは有田哲平(37)が進行を担当。そのいいかげんな司会ぶりが番組独特の“ゆるさ”を生み人気を呼んでいる。
(中略)
深夜ならではの番組だけに、上田が「(昇格を聞いた時は)やめろと言いました」と話せば、有田は「本当に不安です。番組が好評でない場合、すぐクイズに切り替えます」。しかし、本音はもちろん別。会見の最後に有田は「深夜はゆるく、ゴールデンは速い展開という常識を画期的に変えたい。深夜もゴールデンも関係ないところを見せる」と力強く宣言した。
(スポーツニッポン2月22日7時3分配信分より一部引用)
またかよ・・・って言いたいよ。
ここ近年のテレ朝のバラエティ番組は深夜枠からの引き上げのケースが多い。
ビンボーバトルが共感を得た「銭形金太郎」。
芸人が体を張ってチャレンジしたVTRをクイズ形式で紹介する「Qさま!」。
週替りクイズ番組「すくいず!」の企画から既定的に昇格した「体育の時間」。
江原啓之のオーラ解析ぶりが反響を呼んだ「オーラの泉」。
不定期スペシャル番組から昇格した「クイズ雑学王」。
あと、「アメトーーク!」「ぷっすま」も、不定期にゴールデンで特番を組んだり・・・
金曜深夜のドラマ枠でも同様の傾向が見られる。
「トリック」が第3シリーズで”木9”枠に昇格したり、
「特命係長 只野仁」が不定期にゴールデン枠でスペシャルドラマをやったり・・・
ワタクシの見解ですが、これはテレ朝の放送ソフト開発能力が疎いことを露呈している。
バラエティはゴールデン枠向けと深夜枠向けに分類される。
それをゴールデン枠が不振だからといって、深夜枠をゴールデン枠に引き上げるには
それなりのハードルが存在するはずなんです。
代表例でいうなれば「アメトーーク!」での”ウソ男爵”ケンドーコバヤシが出演した場合。
番組中、下ネタ&妄想ネタをバンバン言いまくってますが、それは深夜枠だから許されたこと。
それがゴールデンになると、その芸風は完全に封じられる。
深夜枠を知らない人間から見たら、ケンドーコバヤシはヘタレだと誤解を招かれやすい。
あと、製作する側にとっては、ゴールデン進出は収入が増えると思っているバカが多い。
深夜枠の製作スタッフは終電後のタクシー代が出ないと愚痴をこぼしているのが代表例。
たかがタクシー代のためにゴールデン進出したいだぁ?!虫が良すぎやわ。
くりぃむしちゅーが困惑するのは当然。
テレ朝に限らずどの局でも、ゴールデン進出で失敗したケースが多い。
過去の教訓が生かされていない証拠やし、
ゴールデン枠でのアニメ番組潰しのツケがこういう形で出てきたのは当然。
視聴率より視聴者の満足度・共感度を高めることが重要ではないだろうか。
テレ朝のソフト開発能力向上のためワタクシが提案するゴールデンタイム改編案は・・・
◆バラエティはゴールデン枠でゼロから鍛えさせる。
◆夜7時54分からのミニ番組を廃止。これにより夜7時代の30分のアニメ番組が組みやすくなる。
◆「報道ステーション」を22時54分スタートに移動し、
アンカーマンをいかにも報道の顔じゃない古舘伊知郎から、渡辺宜嗣に変える。
目先の視聴率にとらわれたら、テレ朝は関西テレビと同じ逆風の道を歩むことになるだろうな。