角川映画よ、大映ブランドを復活させよ!
角川映画が、都内に自社で保有する直営館と、配給・興行会社シネカノンの直営館を組み合わせた劇場チェーンで、新しい興行網をスタートさせる。
メイン館となるのは、新宿ガーデンシネマ、シネカノン有楽町(全3館のうちの1館)、渋谷のアミューズCQN(全5館のうちの1館)の3館。有楽町、渋谷はシネカノンの既存館だが、同2館を角川映画が借り受ける形をとる。3月29日から公開される角川映画配給の邦画『カンフーくん』が、その第1弾。全国では、100~150館規模の上映館数になるという。
角川映画は、子会社の角川シネプレックス株式会社が運営する新宿ガーデンシネマ(2館)を、2006年12月にオープン。既存館の恵比寿ガーデンシネマと組み合わせ、これまで何本かの自社配給作品を公開してきた。しかし、新宿と恵比寿という立地条件がうまく噛み合わないこともあり、新チェーンを作ることで、邦画を中心とした自社製作・配給作品のてこ入れを図ろうとした。
角川映画は、自社製作の邦画の収益を確保するという緊急の課題がある。これまで、同社が中心になって製作してきた『妖怪大戦争』『犬神家の一族』や『バッテリー』といった大作、話題作は、松竹や東宝に配給を委ね、中級クラスの邦画は自社配給を行ってきた。しかし大作、話題作を、恒常的に製作するのは困難であり、公開時期なども思うようにいかないことから、公開時期や公開規模が比較的自由になる自社主導の劇場マーケットを形成する必要性があった。
ただ劇場網があっても、問題はそこにどういった作品がかかるかが、一番の課題。旧大映の流れを汲む角川映画に、邦画大手3社に対抗できるユニークな作品を連発してほしいものだ。
(バラエティ・ジャパン・オンライン2月2日14時22分配信分より引用。)
角川グループHD傘下で合併・再編を繰り返したものの、
大映時代の財産が生かしきれていないと思うんだよね。
「小さき勇者たち~ガメラ~」公開時、製作プロダクションが大映ではなく、
角川ヘラルド映画(公開当時)だったことに違和感を感じている。
もともとガメラは大映ブランドの特撮怪獣シリーズなんだよ!
現存している大映テレビ株式会社と差別化を図るため、
「敦煌」「Shall We ダンス?」などを手がけた大映映像の精神を受け継いだ
新部門”大映スピリッツ”レーベルを作る。
親会社の角川映画や、グループ系列会社のアスミック・エース・エンタテイメントとの兼ね合いも考慮して、
製作規模は年間3、4本。すべて大きく当てるより、内容の濃い堅実な映画作りを心がける。
映画の配給網は角川シネプレックスだけでなく、東宝や東急・松竹連合のネットも活用。
(ムーブオーバーが多い有楽町スバル座系や、規模が200席前後に縮小された渋谷東急系など・・・)
一度は実現の話があがったものの、この後の動向が「?」だった三池崇史監督の「大魔神」は
大映スピリッツレーベルからリリースを!
一方、恵比寿ガーデンシネマは独立採算性に移行。
立地条件の食い違いを生んでいる新宿ガーデンシネマとは決別し、
開館当初からの単館上映館の持つ空気と伝統を守った独自のプログラムを組む。
(シネスイッチ銀座や日比谷シャンテ・シネとのミニチェーン戦略も組む。)
恵比寿駅より続く動く歩道を歩いた価値のある作品を見るのは、違った感動を感じる。