京極文学の奥深さを丹念に再現した「魍魎の匣」
今年最後のダブルヘッダー映画鑑賞はなんばパークスシネマにて慣行。
この日のなんばパークスは風が強かった。
で、まず見に行ったのが「魍魎の匣(もうりょうのはこ)」。
「姑獲鳥の夏」に続く京極夏彦原作の京極堂シリーズ第2弾。
座長の堤真一をはじめ前作のキャストが再集結。
(ただし、前作で関口を演じた永瀬正敏は腎尿路結石のため降板し、椎名桔平に)
今回は「突入せよ!「あさま山荘」事件」の原田眞人がメガホンを取った。
(スタンリー・キューブリックの「フルメタル・ジャケット」「アイズ・ワイド・シャット」では字幕監修を手がけた)
戦後間もない東京で発生した3つの出来事。
美少女連続殺人事件。
不幸をハコに詰めるカルト教団。
新進気鋭の小説家。
古本屋店主の中禅寺秋彦、作家の関口、探偵の榎木津の”腐れ縁”トリオは
この3つの出来事を調べ、そこで束になっていた3つの出来事が1つに纏まる共通項を発見するが・・・。
とにかく、圧倒的なカット数であるにも関わらず、一切の違和感を感じさせない展開は
長尺を感じさせなかった。
京極堂シリーズは圧倒的なページ数であるが故に担当編集者泣かせでもある。
ずーっと刊行している講談社の文芸部門の担当編集者の気苦労が良く分かるわ。
一方「どすこい」「南極探検隊シリーズ」を発行した集英社は運良くページ数が程良かった位で
ホッと胸をなでおろしただろう。
この世には不思議なことなど何もない。
第3弾が無事公開された場合は、不思議じゃない。