CIAの誕生と悲劇。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

CIAの誕生と悲劇。

“良い羊飼い”は羊のために自を捨てる。

-新約聖書ヨハネ福音書より


ロバート・デ・ニーロは2度のアカデミー男優賞※を獲得したアメリカ映画史に残る名優の1人である。

※「ゴッドファーザーPARTⅡ」で助演男優賞、「レイジング・ブル」で主演男優賞

演じる役に合わせて肉体改造を行う妥協なき姿勢は、後に映画の演技術に革新をもたらした。

俳優活動の傍ら、地元ニューヨークでトライベッカ映画祭を主催するなど映画を柱にした文化活動にも

積極的にとりくんでいる。

そんなデ・ニーロが「ブロンクス物語/愛につつまれた街」以来13年ぶりにメガホンを取ったのが

この「グッド・シェパード」である。

「ゴッドファーザー」シリーズの監督であるフランシス・フォード・コッポラの後ろ盾のもと、

マッド・デイモン(脚本賞)、アンジェリーナ・ジョリー(助演女優賞)、ウィリアム・ハート(主演男優賞)、

ティモシー・ハットン(助演男優賞)、ジョー・ペシ(助演男優賞)、ジョン・タートゥーロ(主演男優賞)と

オスカー獲得者を多くそろえたキャスティングも話題に。あ、デ・ニーロも出演してますよ。


エドワード・ウィルソンは冒頭のイエス・キリストの言葉を地で行くCIAの諜報部員である。

イエール大学在学中に謎の結社・スカル&ボーンズにスカウトされ、この伝手から

OSS(戦略事務局)の一員としてロンドンに渡り、第二次世界大戦中の対外諜報活動に精を出した。

このOSSが後にCIAとして発展していく過程の中で、

エドワードは諜報活動に精を出す一方、組織と家族の狭間で心を病んでいくことに・・・。

そして、ある1本のテープと写真が、エドワードを更に苦悩に陥れていく・・・。


この作品でのマット・デイモンはジェイソン・ボーンとは正反対の冷静沈着であるにもかかわらず、

組織と家族の狭間にゆれる人間を演じており、新たな一面を見せてくれたと思いますが、

他のキャスティングに関しては、何?って思ったわ。

コッポラが”後ろ盾”に就いている以上、CIAの誕生を巡る重厚なドラマに仕上がっているものの、

約3時間、大きなアクション(衝撃)が少なく、だらけ切っていた。


あお、マット・デイモンの大学の喜劇上演での○○や、

スカル&ボーンズでの告白の儀式での○○は個人的に笑えたと思うね。

(○○の部分はネタバレ防止のため失せた)