りょうと白岩紙の笑顔が怖く感じた。
で、ワタクシは日曜日になんばパークスシネマまでダブルヘッダーを敢行。
まず「クワイエットルームにようこそ」を見てきました。
松尾スズキは3年前に公開された自身の初監督映画「恋の門」公開時、
「次回作のため貯金せず」と明言した。
この発言は松尾スズキがどんな覚悟で映画を撮ったかという、覚悟の表れ。

あれから3年、松尾スズキは再びメガホンを取った。
興行収入とDVDの売り上げは不明瞭なんだけど、映画を作るまとまった資金が出来ていたらしい。
今回は芥川賞の最終候補作にまで上り詰めた自身の小説を映像化。
更なる自信と覚悟を深めて挑む。
バツイチで現在は構成作家と同棲中のライター・明日香は、睡眠薬とアルコールの過剰摂取で
昏睡状態に陥り、気が付いたら精神病院のクワイエットルームにいた・・・。
馬鹿でかい銀塗りの仏壇が登場するというアバンギャルドな冒頭。
クワイエットルームにかつぎこまれた内田有紀の(胃洗浄からの嘔吐した後の)汚い表情に、
クドカンが演じた歯並びが悪いヤク中の構成作家に爆笑し、
看護婦を演じたりょうと白岩紙の不敵な笑顔にフリーズ。
大竹しのぶのアッパーなキャラと、蒼井優のクールなキャラが映画の流れに緩急を与え、
個性ありすぎの入院患者1人1人のキャラが強烈。
人生に行き詰った1人の女性の再生のドラマかと思ったら、結末では意外なことが・・・。
下手したらPG-12指定になりかねない内容でありながら、それを笑いで昇華させている。
松尾スズキは、この映画を撮る際、ある自信と覚悟を以って挑んでいるかが良くわかった。
で、松尾スズキは5月に過労で倒れ、せっかくの大人計画本公演を降板したものの、
多忙は相変わらずである。
くれぐれも明日香のようにはならんでくれ。

ちなみに、シネマライズ渋谷謹製プログラム恒例「食卓」の今回のレシピは、
ゲロ風スープ・・・ではなく、包帯ずしです。
(ゲロ風スープ?それは映画を見ればわかる!)