夢を見ることを忘れた大人たちへのささやかな童話
この日曜はなんばパークスシネマまでダブルヘッダー敢行。
まずは、「世界の中心で愛をさけぶ」「北の零年」の行定勲監督が7年間暖め続けた企画を映画化した
「遠くの空に消えた」を見ました。
日本なんだけど、日本じゃない無国籍感覚漂うのどかな田舎町に空港建設の話が持ち上がり、
地元の人たちは空港建設に反対し、建設を推進する公団側と一触即発が続いていた。
その村にある日、建設責任者である父親の転勤で東京から楠木亮介が転校してきた。
転校していきなり女子生徒の注目を集める亮介に、
牛乳屋の息子で悪ガキの土田公平はジェラシーを感じていた。
実は亮介は仕事一筋の父親に嫌気を感じていたが、何か一皮向きたかった。
そのきっかけは、亮介が夜道をふらついている途中、
公平が”汁”のついたパンツを洗っているところを見たことから、この2人の間に特別な感情が出て・・・
さらに父親を宇宙人にさらわれた少女・ヒハルに出会ったことから物語は想像を絶する方向へ・・・。
前半はポップコーンを食べている客が不快感を感じるような場面が出て、気分が良くなかったが、
話が進むたびに、後半の目玉である子供たちが仕掛けた史上最大の”いたずら”に
進んでいく演出は流石といいたい。
神木隆之介、大後寿々花、ささの有間を中心とした子供たちの演技も良かったし、
ハトを飼っている純真な青年・赤星を演じた長塚圭史もいきいきとしていた。
この作品は、夢を見ることを忘れた大人たちへの童話としてみてもらいたい。