6月号(前編) | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

6月号(前編)

6月に種村有菜の代表作である「神風怪盗ジャンヌ」の完全版コミックスが刊行されることになりました。

カラー扉絵の完全復刻や、ここでしか読めない読み物ページ、

さらに、フィンとアクセスのその後を描いた書き下ろし新作読みきりを追加した完全版。

この作品、’05年に創刊50周年の企画の一環として行われた、

りぼん名作50選の”50年間の50作品”の1つに選ばれ、

「満月をさがして」や「紳士同盟クロス」より優れていることを実証。

 ま、この2作品は利益優先で愛・夢・笑いはおろか中身もなく、種村有菜自身の株価だけでなく、

 りぼんの社会的信用をがた落ちにし、”A級戦犯”の”種村ポーク君”になったのは言うまでもない。

すでに発売されているコミックス(全7巻各390円※税別)より1冊あたりの値段が高額になると思うので、

「神風怪盗ジャンヌ」に特別な思い入れのある読者は思い切って奮発してもいいと思う。


「神風怪盗ジャンヌ」完全版(全6巻構成/税込各1050円)

6月15日に1巻・2巻同時発売。第3巻以降は毎月1巻ずつ刊行。


ワタクシもこの作品に特別な思い入れがあり、「神風怪盗ジャンヌ」連載の頃の種村有菜は尊敬している。

この頃の種村有菜の新作が読みたい(=今の種村ポーク君の作品はいらない)今日この頃です。


なぜ、冒頭にこの話を持ち込んだかというと、ワタクシは「神風怪盗ジャンヌ」に特別な思い入れがある理由として、

りぼんのテーマである愛・夢・笑いの要素が含まれており、難なく真摯に受け止められたからです。

「神風怪盗ジャンヌ」だけに限らず、かつては掲載されている漫画のストーリーが

愛・夢・笑いにあふれている効果で優れているせいか、多くのエバーグリーンな作品を生み出しました。

一条ゆかりが恋愛に偏りがちな少女漫画のジャンルを多岐に渡る作品で打ち破り、

太刀掛秀子が”乙女ちっく”という流れを生み、

池野恋が”神”の域に達し、”神”に導かれた者が物語を紡ぎだし、

その物語に感動した多くの人間を生み出した。

このエバーグリーンな作品を読んだ人間が、漫画家を志し、その遺伝子を引き継ぎ、

漫画を通じて愛・夢・笑いの大切さを訴え、世の中に貢献しました。
ところが、ここ近年のりぼんに掲載されている漫画はだらしない。愛・夢・笑いがない。

 TVアニメ戦略の相次ぐ失敗、「TVアニメ化前提」の恫喝と、強引な世代交代で起こったリストラ。

 これによりストーリーが優れていない作品が揃ったせいで、

 ブランドとしてのりぼんは社会的信用を失い、多くの読者を失った。

これを象徴するかのように、近年のニート、ネットカフェ難民と若くして”その日暮らし”の若者が増え続けており、

それを見て、自分が遭遇するであろう未来に不安を感じ、

元気がなく、夢と希望を持てなくなった今の時代だからこそ、漫画が必要。


誰もが自発する勇気をもてなくなってしまった時代に、

自発する勇気を与えなければならない。

漫画にはそれだけの役割と責務がある。


愛・夢・笑いはりぼん不偏のテーマ。

”乙女ちっく”こそが少女漫画のストロングスタイル。

自発する勇気を与えるのは、りぼんで漫画を描くことを志した漫画家の使命。

もう一度、考え直そう。少女漫画における愛・夢・笑いとは何か?を。

利益より品質第一。量より質。


「少女漫画の本当」を知らない人間は、

「本当の少女漫画」が書けられない。


5月号の枕でも触れたが、B4判の原稿用紙に深く深く潜って、

潜った果てに辿り着いた先が、「本当の少女漫画」の真意がわかることを。


◆「ちびまる子ちゃん」アニメコミック「生き物係のキザ野郎参上」の巻

’90年1月21日放送分をアニメコミック化。

委員バッジって憧れるよね。

キザ野郎花輪って腹黒・・・。
◆「ハローキティDOKI☆」第1話(福米ともみ)

物議を呼びそうなハローキティの連載。

今回登場するハローキティはセレブを夢見る


イマドキキティ


の設定。

連載が続くにつれ、徐々に壊れるかどうか気になるところ。


この漫画について、福米ともみ本人のブログ で・・・


「漫画」というより「絵本」なので

え?!絵本?!

って中途半端やなぁ~!

◆「青空ポップ」第13話(小桜池なつみ)

思えばこの連載も1周年を迎えた。

今月号、表紙だったんだけど、この1年で大きく進化した成果が現れていると思います。

まずはポスター裏のSEVENTEEN とのコラボ企画。

”セブモ”の小林美穂荒木七菜香 が登場し、これまでの作品コーナー「ラブポップダイアリー」で紹介された

ファッションを2人が再現。ここまできっちりまとめてあって素敵。

で、りぼんガールやセブモもいいけど、制コレという選択もあるぞ。

↑05-06の寺田有希、福留佑子、齊藤夢愛(ゆあ)のグランプリ&準グランプリ写真集。

閑話休題。

織花はめっちゃ悩んでいる。どうカッコ良く見せるか自問自答している。にもかかわらず、

奏多の「第一 お前 顔丸いし」って・・・女の子が傷つくこと言っちゃダメでしょーが!

喝だ!


その後、織花がアクセサリーブランドJEWEL(ジュエル)のオーディションを受けにスタジオに行ったが、

先に撮影を始めていた美都を見て、織花は美都の内面にブレない強さが誰より輝いている証拠に気づくが、

48p、美都がJEWELのデザイナー・糸井の前で・・・


お・・・

お疲れ様です


噛んだ。
壊れた。

織花は確信した。


その確信を持って次はシャンプーのイメージモデルのオーディションを受けるが、

審査員から辛らつな言葉を受け、途中で投げ出した。


そこで冒頭の自問自答にたどり着く。

このまま行っては、ただ地獄をぐるぐる回るだけ。

そこで見つけた奏多の


お前 もっと人を

頼っていいよ


が救いになった。


織花は絶対 大丈夫

だから絶対 受けて来い


そこが68p~69pの美しすぎる見開きにたどり着く。

ですが、次号、恐怖が牙をむくことを・・・。

◆「どう男女?!」第1話(萩わら子)

「どう男女?!」ってどうなんにょ?

スマン、笑えない駄洒落を言うデイブ・スペクターになってもうた。


物語は2人の16歳を軸に動く。


工藤里美

小学校からの親友である三谷真理子の好きな人である吉永直茂が、好きなんだけど内緒にしている。

親友の肩を持たせたい気持ちはわかるが・・・。

今は1枚のキチンと撮れた写真だけでガマンですが、幸か不幸か、出会い頭で・・・

ゴッツンコ。

そこのゴッツンコした相手が・・・


大葉武

吉永直茂の親友で、吉永の写真に一緒に写っているヤツである。


ところが大変!里美と武の意識と意識が・・・


入れ替わっちゃった。


すなわち・・・

里美の体に武の意識→おっぱいに快感♪

武の体に里美の意識→げっ!チンポついとるやん!

といえば判りやすい。

この後の展開がドタバタしていて、面白さ倍増のヨカーソ。

最終的には変態マンガの類に入るか楽しみだ。
◆「ややプリ」(真城ひな)

雨の日に着ぐるみって・・・。

乾燥の際、カビが・・・。

◆「ロッキン☆ヘブン」第18話(酒井まゆ)

新キャラクター・杉下晴希が入ってきて2-Gに波乱がおこりそう。

2年の修学旅行が間近なんですが、晴希は藍に紗和を強奪しようと宣戦布告。

この決め手のセリフが晴希の


同情なんじゃないの?


のセリフが宣戦布告のサイン。

「ママレード・ボーイ」以来のドキドキが本誌にディープインパクトをもたらしてくれる修学旅行編、

次号、巻頭カラー大増41pで開幕!

まゆぽそ~!もうそろそろ追い込みだけど、がんばってね♪

バビンスキー!


続く!