[決勝直前企画・前編]”青”対”青”を分析! | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

[決勝直前企画・前編]”青”対”青”を分析!

いよいよ7月9日(日)20時00分(日本時間:7月10日(月)午前3時00分)、

(7月8日の3位決定戦・ドイツvsポルトガルまで)63戦の激闘を繰り広げた

FIFAワールドカップ(TM)ドイツ大会も、いよいよベルリン・オリンピック・スタジアムでの

最終章”THE FINAL”で全64章の壮大なゲルマン戦記が完成する。

気になる対戦相手はイタリアvsフランス。両チームとも青がチームカラーのチームだ。

で、ここでは両チームの戦いぶりを振り返りながら、決勝の見所を自分なりに解析する。

FIFAワールドカップ(TM)本大会での両チームの対戦は4試合行われて、結果は以下の通り。

(記録はすべて、FIFAワールドカップ公式サイト から)

1938年フランス大会・準々決勝【コロンブス=パリ】

イタリア 3<1-1/2-0>1 フランス

9分<イタリア>COLAUSSI

10分<フランス>HEISSERER

51分<イタリア>PIOLA

72分<イタリア>PIOLA


1978年アルゼンチン大会・グループリーグ1【マル・デル・プラタ】

イタリア 2<1-1/1-0>1 フランス

1分<フランス>ラコンブ

29分<イタリア>ロッシ

52分<イタリア>ザッカレッリ


1986年メキシコ大会・決勝トーナメント1回戦【メキシコシティ】

イタリア 0<0-1/0-1>2 フランス

15分<フランス>プラティニ

57分<フランス>ストビラ


1998年フランス大会・準々決勝【サンドニ=パリ】

イタリア 0<0-0/0-0 延長0-0/0-0>0 フランス

<PK戦> イタリア 3-4 フランス


では対戦国分析といきますか。

【イタリア:進化する攻撃的カテナチオ】

FIFAランキング:13位

出場:16回/優勝:3回(34年、38年、82年)

ユニフォーム:プーマ

<ベルリンへの道>(自チームの得点者/その試合のマン・オブ・ザ・マッチ)

G1 ○1-0 ガーナ (ピルロ、イアキンタ/ピルロ)

G2 △1-1 アメリカ (ジラルディーノ/ケラー=アメリカ)

G3 ○2-0 チェコ (マテラッツィ、インザーギ/マテラッツィ)

16 ○1-0 オーストラリア (トッティ/ブッフォン)

QF ○3-0 ウクライナ (ザンブロッタ、トニ、トニ/ガットゥーゾ)

SF ○2E0 ドイツ (グロッソ、デル・ピエロ/ピルロ)


これらの戦跡を振り返ってみると、今回のアズーリはより攻めに徹した印象を受けるが、

伝統のカテナチオも健在。今大会の6試合で喫した失点が1点。

しかも、その1点がG2アメリカ戦でのDFザッカルドの恥ずかしいオウンゴール!

恥ずかしいと言うなかれ。これは今大会のアズーリは勢いがあるという証拠。

その勢いの証拠はこれだけじゃなかった。日替わりでヒーローが続々誕生してきている。

これは上の表の自チームの得点者とその試合のマン・オブ・ザ・マッチを見てもらえば分かるとおり、

その試合を象徴するような選手がイタリアの躍進を支えていたのだ。

決勝では対アメリカ戦で一発レッドカードで4試合の出場停止を受けていたデ・ロッシが復帰するも、

守備の要であるネスタの出場にメドが立たない。なので、

<予想スタメン> トニ      ジラルディーノ

               トッティ

         ペロッタ       ガットゥーゾ

                ピルロ

 ザンブロッタ マテラッツィ  カンナバロ  ザッカルド

               ブッフォン

で来ると思う。リッピ監督が築きあげた”攻撃的”カテナチオは決勝戦で完成するか?


【フランス:優勝でジダンに花道を】

FIFAランキング:8位

出場:11回/優勝:1回(’98年)

ユニフォーム:アディダス

<ベルリンへの道>(自チームの得点者/その試合のマン・オブ・ザ・マッチ)

G1 △0-0 スイス (-/マケレレ)

G2 △1-1 韓国 (アンリ/パク・チソン=韓国)

G3 ○2-0 トーゴ (ビエラ、アンリ/ビエラ)

16 ○3-1 スペイン (リベリ、ビエラ、ジダン/ビエラ)

QF ○1-0 ブラジル (アンリ/ジダン)

SF ○1-0 ポルトガル (ジダン/テュラム)


よみがえった”老兵”と、これからのル・ブルーを支える将来性高い選手のバランスが

予選リーグ第3節のトーゴ戦からうまく機能し始め、決勝トーナメントでも難敵を次々と撃破。

特に目立ったのがバルテス、テュラム、マケレレを核とした守備陣が安定した守りを見せ、

圧倒的なカウンター攻撃でジダンやアンリにパスを供給し得点につなげる。

また、目立った点で言うならば、ビエラの躍進にも目を向けたい。

過去2大会、”ル・ブルー”の一員に選ばれているものの、いずれも目立った印象はなかったが、

今大会では攻守の面で大活躍。特にセットプレーに威力を発揮し、ル・ブルーの躍進に一役買っている。

だが、攻撃の面から見れば、ジダンとアンリ頼みが目立った。

頼みのトレゼゲも6試合不発で相当不安が残る。という訳で・・・

<予想スタメン>    アンリ

               ジダン
  マルダ                       リベリー
           マケレレ    ビエラ

  アビダル    ガラス    テュラム    サニョル
              バルテス
前節と同じだと思う。やや劣勢に立たされたら、MFを1人はずして、FWを入れ2トップにすることは可能。

それだけ。


で、ワタクシなりに究極の”青”対決、あるいは、プーマvsアディダスの兄弟喧嘩決着戦は

守備的な姿勢から、PK戦にも連れ込む公算が高くなるだろうか。

だが、どちらが勝っても恨みっこなしな理由がもう1つある。それは・・・。


続く。