紆余曲折を経て、輝きを放ったライカールト | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

紆余曲折を経て、輝きを放ったライカールト

UEFAチャンピオンズリーグ05-06準決勝が(日本時間で)水曜にミランとバルサ、

木曜にアーセナルとビジャレアルの組み合わせで第1戦が行われた。


UEFAチャンピオンズリーグ05-06準決勝第1戦(サンシーロ@ミラン)

ACミラン 0<0-0/0-1>1 バルセロナ

後半11分<バルセロナ>ジュリ


フランク・ライカールトはこの日が来るのを待っていた。

現役時代はフリット、ファンバステンとのオランダトリオで、サッキ内閣のACミランを常勝軍団にしたライカールト。

その後オランダに帰国し、’96年アヤックスのUEFAチャンピオンズリーグ制覇を置き土産に現役引退し、

指導者として第2の人生を歩み始めたが、結果は散々だった。

オランダ代表監督で’00年の欧州選手権・準決勝でイタリアにPK戦の末に敗北し、引責辞任。

スパルタ・ロッテルダムの監督になったものの、クラブ創設以来初の2部落ち。

「名選手、名監督にあらず」は日本球界の名言ではあるが、彼もその名言どおりになると思われた。

逃げるように渡ったバルセロナの監督に就き、ロナウジーニョ、エトー、デコといった多国籍軍団をまとめ上げ、

指導者として、ようやく開花した。

リーガ・エスパニョーラ王者チームの監督として乗り込んだサンシーロ。ブーイングも覚悟していたが、待っていたのは、

ミラニスタからの盛大な歓迎だった。敵将という立場になったものの、ミランは家族として迎えられた。

だが、ここは勝負の世界。この日はデコ、メッシを欠いたが、ロナウジーニョを核としたバルサお得意の

攻撃サッカーを展開し、後半11分、ジュリのゴールを引き出し、虎の子のアウェーゴール1点を守り抜き勝利。

「この試合に勝てたことは重要」

ライカールトにとって、この日の勝利はリーガの1勝より格別だったかもしれない。

次のホーム(カンプノウ)は面白いことになりそうだ。


もう一方の試合は↓。

UEFAチャンピオンズリーグ05-06準決勝第1戦(ハイバリー@ロンドン)

アーセナル 1<1-0/0-0>0 ビジャレアル

前半41分<アーセナル>トゥーレ


このままだとサンドニ競技場の決勝が”NIKEダービー”となり、

欧州最強王者決定リーグがアメリカのスポーツアパレル会社に乗っ取られる・・・。