「本田親徳研究」(鈴木重道氏)を参考に本田霊学の継承について御紹介したいと思う。解説については自説であり、本田霊学としての公式見解ではない。

 

 

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『さて一霊四魂については、
74 天津御空星の位の定まりも神の直霊によりてなりけり
75 春秋の時季を違へず行きかふも神の直日によるとこそ知れ

と宇宙観より説き起して明示し、
76 物皆は四つの魂たまはれど人にのみこそ直霊たまはれ
77 君親に仕ふる道をおのづから身に備ふるも直霊なりけり

と直霊は神授の分霊、故に道神不二、人に道の存するは直霊を賜わった為であることを明示されています。 次に四魂については、
80 兄弟夫婦朋友の睦み合ふも神の賜ひし和魂なれ
81 草も木もいや栄え行く春の日の長閑けき影はこれ和魂
85 君の御楯国の守りと武夫のつくす心ぞ荒魂なる
87 雪霜を凌ぎしのぐも草に木にみな荒魂あればなりけり
90 いとほしと思ふ心ぞ皆人に援けたまひし幸魂なる
91 おのが子をはぐくみ育つ状を見よ幸魂あり鳥も獣も
95 奇魂いよよみがきて天地のことの真実を知れや世の人
96 大風を未然に知りて枝ひくく巣かくる鳥の奇魂あはれ
98 理りをつばらに知るは奇魂奇しくちはへる神のたまもの
99 秘められし幽契もかつがつに現はれもすれ世の進むなべ

と詠まれてその夫々の活きを明らかにし啓発されて居ります。そして最后に結びとして、
100 勉めよや埋れつつ来し霊術の世に顕はれむ時は来にけり

と励まされて居るのであります。已に本田親徳詠霊魂百首を研究し来った我々は、その証明として尊い神詠を拝した悦びを斉しく感ぜられることでありましょう。』(『本田親徳研究』)