以前に書いた手記をここにアップしたいと思います。

「大祓祝詞」を佐藤卿彦先生の著書「顕神本田霊学幽斎記録篇」を手掛かりに考察します。



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 『大祓祝詞の解説に就いて   佐藤卿彦 述

 大祓詞の解説については、従来種々な解釈が為されて居るが、祝詞文の文字の解釈のみでは解らないものが在り、解らない儘では神明の感応を受け神人合一の境地に立てないのでは無いかと杞憂の念を持つものである。中には古えより出来上がって居るものであるから、奏上申し上げるだけで神界に到達致すものでぁると割り切った事を申して居る人も在るようである。
述者は、本田霊学を学ぶ者として、幽斎の法 (他感法)を以て是の解説に当り、此処に神霊の御解説を賜り纏め得たものである。大祓詞を内容的に分けると十二段階となるので、区分けした本文の頭に番号を表示致した。十二に区分けした本文の要旨は次の通りとなる。

一、神界に於いて日本国を平和な神政を以て治める国と定められ、和魂の神霊、瓊邇々芸命に任せられた神契。
二、神政を行うに当たり、妖魅等の蔓延して居るのを、言向け和して、天降りされた。
三、神界では、神々の御活動に因って治まると思し召しであるが、人間共が過ちを起こして神意を妨げている。天つ罪、国つ罪が出現せるも其の所以である。
四、罪穢れの祓いの祭典を以て祓い清めて、天津神、国津神に祝詞を以て挨拶を奏上する奇岩が目標となる。
五、天津祝詞奏上に因って天つ神、国つ神の活動開始される。
六、天つ神、国つ神の神威に因って罪穢れを消滅なさる。
七、消滅する様子は風の神とその他の御神業の祓いに見られる。
八、大地を始め各雰囲気内での祓いも見られる。
九、十、十 一、遺る罪が無くなるように四柱の大神の神威に因って祓われる。
十二、罪穢れの完全消滅を神界の神々にお礼の挨拶をする。』(「顕神本田霊学幽斎記録篇」)

(注)幽斎の法とは、神界のご啓示を戴く神事のこと。具体的には、他感法、自感法、神感法の三種類の技法がある。これについては改めて詳解するが、ここでは他感法によって真意を伺っている。古代の他感法は審神者、琴師、神主の三員制にて行われたが、本田霊学では琴師を審神者が兼ね、神主との二員制により行う。