彦根で近江鉄道を撮る | gayasan8560のブログ

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趣味の鉄道、街歩きネタを中心としたブログです。鉄道については、主に歴史的視点からの記事が多いです。

 前回記事の坂本城跡訪問の続きです。翌日に彦根駅近くで近江鉄道を撮影したときの様子を記事にしました。

 

 無事に京都での本来の用事を済ませて、その日は京都に一泊しました。翌日は近江八幡で友人たちとランチをすることになっている以外は完全なフリー、その日のあまり遅くならないうちに東京に帰り着けばOKです。ということで、ほぼ一日かけて以前から乗ってみたいと思っていた近江鉄道を堪能することにしました。幸いにして日曜日なので、週末(金、土、日)だけ販売される1デイ・スマイル・チケット(900円)が利用可能なので、運賃を気にせず近江鉄道を乗り倒すことができそうです。

 午前中は貴生川駅から近江鉄道に乗車して、ところどころで撮り鉄しながら八日市駅経由で近江八幡駅に向かいました。無事に近江八幡の古民家改造の洒落たお店で友人たちと豪勢な近江牛のランチを戴いたあと、近江八幡駅に戻って午後の部がスタートです。本日二度目の八日市駅乗り換えで彦根駅に着いたのが15時少し前でした。多賀大社線に寄り道すると彦根駅着の頃には日没になってしまうので、今回は残念ながら多賀大社線乗車は断念しました。今回のスケジュール立案にあたり、近江鉄道を撮影するのなら彦根駅で下車して佐和山をバックに撮りたいなと考えました。佐和山えといえば石田三成の居城だった佐和山城が築かれた場所、昨日の坂本城とともに、「天下人狙ったけどやっぱり無理だった」人にちなんだ場所という共通項があり面白く思えたからです。そんなわけで、日没時間まで余裕をもって彦根駅に着く予定を組んだのでした。

 

図 彦根駅周辺(カシミール3Dを用いて作図)

 

(1)彦根駅(地図A地点) 

 彦根駅に降り立ってまず目に入ってきたのが、構内の留置線にいた220形(226)でした。空気ばね台車を履いた外見に似合わず、戦前の鉄道省仕様のMT15を吊り掛け駆動でぶん回して走る両運転台の変わり者です。6両いた仲間のうち5両は廃車となり、唯一残った226が事業用車両として生き残っています。スノープラウが付いて除雪車としても使われているので、昨日の降雪時に大活躍して、今は留置線で疲れた体を休めていたのでしょう。

 

 

 彦根駅の跨線橋から近江鉄道彦根駅の構内を見下ろした写真です。バックに見える山が佐和山です。数年前までは水色の電車の右側の空き地にも線路があり、何両もの旧型電機が留置されていました。そんな在りし日のことを考えても悲しくなるだけなので、早く駅を出て次の列車が来るまでに撮影場所を選定することにしましょう。

 

 

(2)最初の撮影場所(地図B地点) 

 近江鉄道の米原駅行きの列車は、彦根駅を出ると佐和山の中腹あたりまで登ったあとトンネルに入って、山の向こう側にある中山道の宿場町、鳥居本に向かいます。その上り坂の手前くらいを最初の撮影場所にしました。

 この区間は1時間に1本の運転本数となっており、鳥居本からの下り列車を見送ると約20分後に逆方向の列車が来るダイヤになっています。じっと待っているのも寒くて辛いので、近くにあった石田三成の屋敷跡を見に行ったりして時間をつぶしました。

 

 

(3)第二の撮影場所(地図C地点)

 彦根駅の北側に、JR線と近江鉄道を同時にまたぐ陸橋があります。そこを二番目の撮影場所にしました。陸橋の上からは東海道本線も撮影できるので良い時間つぶしになると思ったのですが、ちょうどダイヤが空く時間帯だったようで、東海道本線の撮影は上りの列車を1本だけケツ撃ちして終わりでした。でも、彦根城の天守閣も遠方に見えたりするので待ち時間はあまり気になりませんでした。

 肝心の近江鉄道ですが、陸橋の下をくぐっている列車だけでなく、いままさに佐和山の斜面に取りかかろうとしている列車を撮るという、二度の撮影チャンスがあるので、それなりに楽しめる場所でした。

 

 

 

 

 

 この撮影の一週間後、滋賀県は記録的な大雪に見舞われました。彦根市では平年の35倍の70㎝という記録的な積雪となり、近江鉄道も運休など大きな影響を受けました。この記事を書いている現在(12月29日時点)でも八日市~彦根~米原、高宮~多賀大社前が運休のままです。226号のスノープラウだけでは如何ともしがたかったようです。大雪の被害に会われた方々にお見舞いを申し上げるとともに、近江鉄道の一日も早い全線復旧を祈ってやみません。