前々から気になっていた、投資家バーに、最近行ってきました。

投資って、リアルの世界では、あまり会話できる相手がいないのですよね。

会話できる相手を求めて、興味を持っていたわけです。

 

結果としては、可もなく不可もなく。

でも、割と面白かったとは思います。

 

初心者っぽい方が2人。

玄人っぽい方が1人。

会話は、玄人っぽい方の独壇場。

その方の話は、それなりに面白いのですけど、私としては、初心者の方々の話も聞きたかったかな。

初心者がどう考えているかというのは、相場の温度を測るうえで、意外と重要かなと思っています。

 

私は、あまり自分の主張を開陳するほうではないので、割と聞き役に徹しました。

そうすると、ちょっと面白いことに気づきました。

玄人の方は、大変よく、ものごとを知っている。

特に、半導体のことについては、かなりの知識をお持ちのようでした。

NVIDIA投資で、かなりの成功を収めておられる模様でした。

素晴らしい。

 

ただ、業界によっては、知識はそれほどではなく、ニュース並みの知識でした。

私は、自動車業界に、密接な社畜をやっております。

ですので、自動車業界については、並よりはマシな知見はあるわけです。社畜ですけど。

 

その私からすると、その玄人の方が開陳する、自動運転、電動化に関する話は、少し陳腐に思えた。

「日経新聞に書いてあることを、そのまま言ってるな」

というのが私の感想でした。

 

自動運転は、HOTである。

BEVは、下火になりつつある。

そういう言説ですね。

 

私の重要な気づきはここです。

自動車業界の中の人からすると、それは、一断面にすぎません。

 

 

自動運転。

HOTなのは事実です。ただ、自動運転は、簡単には来ないし、投資先がどこかと言われれば、かなり限定的です。

上場企業のKey Playerが少ない気がします。

ソフトバンクとか、全然Key Playerではないですからね。

トヨタも違います。

だまされてはいけません。

自動運転のソフトウェアを提供する企業が、Keyです。

でも、重要なPlayerは、上場しているケースが少ない気がします。

上場していても、すでにものすごく割高の株価になっているとか。

だから、自動運転は、大切なテーマですが、儲かる投資対象かというと、まだまだという気はします。

 

BEV。

これは、前回のエントリで述べた通りです。

テスラはかつての勢いはありません。

欧州・米国は、かつての規制を強行することに、ひよっています。

だからBEVは来ない、電動化は下火である。

そういうのが、2024年5月の世のメインのストーリーです。

玄人の方も、そういう視点でお話されていました。

しかし、実際は、CO2規制が進むのです。

そのとき、BEVでなくても、CO2低減は必要になる。

そうすると、PHEVのような世界が、主力になる。

そのとき、モーターとか、パワー半導体とか、省電力設計とか、とても重要です。

BEVが来なくても、CO2低減を目指すのなら、そういう技術は重要なのです。

それが、自動車業界の中の人の、感想です。

 

すなわち、前述の玄人の方は、自動車業界については、少し表層的な知識でした。

 

でも、これが大事な気づきです。

そんな玄人の方でさえ、そんな表層的な発想で、投資をしている。

これは、チャンスです。

世の中は、BEV終了=電動化終了、と捉えているのかもしれません。

それは誤解です。電動化は、終了しません。PHEVなどの形で、生き残ります。

 

しかし、誤解がある以上、モーターとか、パワー半導体とか、省電力設計という領域の、企業の株価は、もしかすると、今後数か月、あるいは数年は、低迷するかもしれない。

しかし、それが、誤解だと世の中が気づけば、それらの企業は、必ず盛り返します。

 

そうであれば、今後数か月あるいは数年間、そういう領域で低迷する企業があれば、積極的に買ってゆくことを検討したい。

そう思えた、投資家バーの夜でありました。

 

なかなかの初体験で、面白かったことを、酔いが回るままに、メモしました!

 

以上