貨幣とは何か
貨幣の3機能
- 交換手段:購買力を持つ一般受容性(一般受領性)であることが重要
- 価値尺度:財やサ-ビスと貨幣との交換比率が価格
- 価値貯蔵:購買力を将来まで持ち越し
物々交換と貨幣経済
- 交換比率は商品の数だけで済む
貨幣の発達
- 商品貨幣=塩、穀物、布、貝殻、石
- 金属貨幣=価値の劣化が少ない
- 鋳造貨幣
- 預かり証⇒紙幣
- 兌換紙幣
- 不換紙幣:信用紙幣 例:日本銀行
どういう場合に預金は増えるか
- 本源的預金:現金などによって作られる
- 派生預金:本源的預金を基に貸し出しによって作られる預金
- 信用創造:貸し出しによって次々と預金が作られていく過程
日本における貨幣の定義
- 貨幣=現金+預金
- 預金=
- 要求払い預金(預金通貨)
- 定期性預金(準通貨)
- 譲渡性預金(CD)
- その他の金融資産
- M1=現金+①
- M3=MI+②+③
- 広義流動性=M+④
日本の貨幣量(マネーストック)
- 現金:99兆円
- 預金通貨:660兆円
M1:759兆円
- 準通貨:547兆円
- 譲渡性預金:30兆円
M3:1336兆円
- その他の金融資産:414兆円
広義流動性:1750兆円
貨幣量のの推移
日本のM3は2000年の1000兆円から2018年の1336兆円に増加している
ほとんどが預金である
国内決済シシステム
銀行の為替業務
- 為替の定義:地理的に離れた地域の間で、債権債務の決済または資金の移動を現金を直接移動することなしに金融機関の仲介によって行うこと
内国為替による支払・決済
- 全銀システム:集中決済
- 日本銀行・日銀ネット:各銀行の支払額
- 各銀行の当座預金同士で振替決済する
システミック・リスクとRTGS化
- 全銀システム:年間18億件、3000兆円、1日600万件 10兆円
時点ネット決済の仕組み
- 瞬時瞬時に入ってくる各銀行への支払い指図をある時間までため込んで集計して決められた時間で日銀当座預金で振り返るというやり方
- 銀行Aから銀行Bへの支払いとBからAへの支払いを見比べて差額を計算し、差額部分(ネット)部分だけ支払いの支持をする
- ある程度ため込んで差額を決済する―――問題点
- 支払いばかりが膨らんでいる銀行の振替処理ができない不安
- 決済リスクが大きい
- 一つの銀行の支払い不能が他の銀行の支払い不能を生む
- 一つの銀行の破綻が金融システム全体の危機につながる
- システミック・リスクが高まる
RTGS(即時グロス決済)
- 顧客からの1件1件直ちに振り込む
- 1日600万件ではコストがかかる
- 1億円単位でシステムが動く
株式を購入したときの支払・決済
- 株式購入者
- 証券会社
- 証券取引所
- 日本証券クリアリング機構:情報収集集計連絡
- 証券保管振替機構(ほふり):DVP
- 日銀ネット
国際決済システム
外国為替
- 異なる通貨の合う打で債権債務の決済またわ資金の移動を現金を直接輸送することなく金融機関の仲介によって行うこと
金本位との違い
- 各国金本位ならやりやすい
- 銀でも同様
- 不換紙幣、銀行預金の時代では外国為替中心
コルレス銀行
- 提携契約:提携銀行をコルレス銀行という
- 問題点
- 時間的に誤差がある
- 決済リスク
- 1974年の事件:西ドイツ=ヘルシュタット・リスク
- 1991年 ルクセンブルグでの破綻
SWIFT 国際銀行間通信協定
- 国際金融取引の標準か、効率化、安定かが目的
- 民間金融機関等の協同組合形式で作られた団体
- 海外輸送、銀行間振替、証券関連取引、貿易取引等各種取引に伴う国際的な金融データ通信サービスを顧客に提供
- コルレス銀行から日本銀行の日銀ネットを経由する
CLS銀行
- 支払いと受け取りを同時に行う:PVP
- 2002年 ニューヨークに設立
- 各国民間銀行が各国中央銀行経由でCLS銀行に口座を置く
- 逆にCLS銀行は各国中央銀行に口座を置きCLS銀行口座を仲立ちとして異なる通貨の同時決済を可能にする
- 世界最大となっている