どこの大手塾でもこの時期には6年生対象の志望校別特訓という講座がうたれている。。
まずこの講座名と現実とのギャップに突っ込みを入れたいところだがそれはおいておく。
難関中学受験専門という看板を揚げている塾には、
秋に開講されるこの講座に入れるようにという要望をもって問い合わせてくるケースが後を絶たない。
まず、ここで言いたい。
どうせなら5年生の段階で来るべきです。
次に
入試まであと3か月。
中には伸びる子もいるが、それは通っていた塾に居ての話であり、
急旋回で舵を切ってももはや間に合わないことがほとんど。
先日クリエートベースの相談会に参加した方の内容は、
『通っている大手のやり方に納得できない』という(6年生の親から)ものだった。
その塾の教室長曰く、
『偏差値60を2回取れば、希望の志望校別特訓に入れますよ。』と。
で勧めに従って、その塾の系列の個別指導も受講し、
実際にその条件をクリアしたのに、
志望校別には入れませんと告げられたというのだ。
で、うちでなんとか…という相談だった。
酷い話だ。
引っ張るだけ引っ張って、最後で突き放す。
その教室長とやらは最初から分かっていたはずだ。
これに似たケースはあちこちで起こってる。
私は、中学受験の結果そのものより、その先の6年を考え、
来ることを勧めたが、結局断りの電話が入った。
曰く、
『ここまで一緒に頑張った仲間と一緒に受験を迎えたい』のだそうだ。本人の弁である。
大変厳しい言い方になるが、この断りの言葉を見た瞬間、私には結果が透けて見えた。
さらに言うなら中学・高校でも同様のことが起こるだろうとも予測が立ってしまった。
大手独特の雰囲気にのまれているのである。
ここに入っていればなんとかなる。
自分達は頑張った。必ず結果はついてくる。
頑張っていないとは言わないが、努力の方向が間違っている。
それは指導者の力量不足が原因だ。
大手のこの講座は本当に罪作りである。
受験校の過去問を抜粋でしかやらせてもらえない。
それも冬期講習で。
いやいやいやいや(~_~メ)
過去問は遅くても夏から取り掛からないと間に合わない。
第一、6年生の後期になぜ他の子と同じ内容のテキストをする必要があるのか?意味が不明。
志望校別と冠しながら、内実は数校まとめてコースにしていたり…。
まぁ、お粗末なものである。
志望校別に部屋を分けて、全員に過去問させてやりなよ。
それに受験校は一つじゃないんだし。
難関校受けるなら最低でも10年分はしないと。
すると、例えば、灘、洛南、東大寺を受けようとしている子なら、
のべ30年分ということになり、講義なんか受けてる場合ではない。
今まで習った内容がどんな形で入試問題として出されるか…
それを確認しなければならない時期なのに。
そうやって講義ばっかり聞いてやった気にさせるから、
『ここまで一緒に頑張ってきた仲間と一緒に受験を』なんてキレイ事を言うようなことになるわけだ。
うまくいけば塾のおかげ。
失敗したら本人と家庭のせい…。
こんなやり方でよく暴動が起きないものだ。
試験場で仲間は解き方教えてくれません。
寒いし、緊張してがたがた震える中、
自分で問題解いて、
合格点を超えなければならないんだよ、受験生!
そこに塾の先生も仲間も力貸してくれません。
天からのお告げも降りてこない。
だから自分で自分のやるべきことを整理して、
問題にあたってきた子が合格するのです。