かつて関西で一強であった某大手塾。
我が教室の近くにも教室があります。
思い起こせば、私はこの“建物”が完成した時にその塾を退職したのでした。
当時の直接の上司に教室が新規オープンしたその日に退職を告げました。
彼はとても期待してくれていたようで、涙ながらに慰留をしてくれました。
が、私はそれを振り切って退職。
その後は規模の小さい塾に行き、それが独立の元になりました。
さて、その某大手塾。
私が在籍していた頃は最盛期で、本当にスケールメリットとはこういうことかと感嘆したほどです。
塾の説明会で言っていた通りのことが展開されているわけです。
講師陣も実力と人間味を兼ね備えた優秀な先生がたくさんいらっしゃいました。
“血が通っていた”感じがします。
それから数十年の時が流れました。
やはりその大手塾は関西で一、二位を争う規模を保ってはいます。
ですが、その生徒数、教室数は以前とは比べ物にならないほど減少しています。
その塾に通いながら当塾に個別指導でやってくる子供達がこんなことを言います。
“頑張ってもクラスが全然上がらないねん”とか“サボってもクラスが下がることはないねん”と。
“だから頑張っても仕方ない”
どういうことかと言えば、クラス数が減っているので、クラスの中での成績差がかなりあるのです。
だから少しくらい点数が上がろうが下がろうがクラス替えに影響するほどにはならないのです。
大手塾は生徒数が減れば、その最も大きな特徴であるスケールメリットが意味を無くします。
ところが、塾の方針はスケールメリットありきで成り立っています。
そう考えてみれば、大手塾はできないことをできるように伸ばしてくれる塾ではないということがわかります。
競争をさせる場所なのです。
授業を受ける。次週までにその宿題をしてくる。その理解度(暗記力)をテストで測る。
ここまでは良いとして、その後のフォローがないのです。
良かろうが悪かろうがどんどん先へ進みます。
で、これにも理論武装がしてあって、称して“スパイラル方式”だと胸を張ります。
ここに通う子供達が気の毒になります。
ここを礼賛する親御さんの気持ちが理解できません。
そして大手塾は本質的にどこも同じなのです。