昨年、桜が咲く少し前に
義父が亡くなりましたが、今年は義母が
同じ時期に亡くなりました。
余命1年の宣告から、ちょうど1年。
その間、住み慣れた家を出て
小さなアパートに引っ越し、
妻を含めた三人の子や姉妹が
義母をかわるがわる看てきたので、
最後に看取った顔は
安らかで幸せそうな微笑でした。
ただ、孫に続き
旦那様を先に失くした当時は
やはり酷く落ち込んで、
以前のように
底抜けに明るい義母の印象は
全くなくなってしまいましたが。
◇
先日、義母にお供えした
お下がりの桜餅を食べていると、
息子ヨシとの思い出が
蘇ってきました。
「パパ、桜もちの葉っぱも
食べれる?」
僕がヨシと同じぐらい小さい頃、
桜餅の葉も食べられると
聞いたものの、
恐る恐る葉の先だけ少し齧ると、
びっくりするくらい不味く
それ以来、桜餅は少し苦手。
「葉っぱとおもちと一緒に食べたら
本当においしいんだから!」
病院で、どうしても食べたいという
ヨシに買ってきた桜餅。
ベッドの上のヨシが言うのだからと
葉ごと食べてみた久しぶりの桜餅は
本当に美味しかった。
「やろ〜!?(笑)ずっと前
バーバーに教えてもらった!」
・・・ヨシの性格上、
義母にいわれたまま疑いもせず、
葉っぱ丸ごとパクリ!と
食いついて、美味しー!と
ニコニコしていた事なのでしょう。
天国でヨシの頭を撫でている
義母の優しい笑顔が
思い浮かぶようで・・・。