昨年、桜が咲く少し前に
義父が亡くなりましたが、
今年は義母が
同じ時期に亡くなりました。

余命1年の宣告から、ちょうど1年。
その間、住み慣れた家を出て
小さなアパートに引っ越し、
妻を含めた三人の子や姉妹が
義母をかわるがわる看てきたので、
最後に看取った顔は
安らかで幸せそうな微笑でした。

ただ、孫に続き
旦那様を先に失くした当時は
やはり酷く落ち込んで、

以前のように
底抜けに明るい義母の印象は
全くなくなってしまいましたが。



先日、義母にお供えした
お下がりの桜餅を食べていると、
息子ヨシとの思い出が
蘇ってきました。

「パパ、桜もちの葉っぱも
食べれる?」

僕がヨシと同じぐらい小さい頃、
桜餅の葉も食べられると
聞いたものの、
恐る恐る葉の先だけ少し齧ると、
びっくりするくらい不味く
それ以来、桜餅は少し苦手。

「葉っぱとおもちと一緒に食べたら
本当においしいんだから!」

病院で、どうしても食べたいという
ヨシに買ってきた桜餅。

ベッドの上のヨシが言うのだからと
葉ごと食べてみた久しぶりの桜餅は
本当に美味しかった。

「やろ〜!?(笑)ずっと前
バーバーに教えてもらった!」

・・・ヨシの性格上、
義母にいわれたまま疑いもせず、
葉っぱ丸ごとパクリ!と
食いついて、美味しー!と
ニコニコしていた事なのでしょう。

天国でヨシの頭を撫でている
義母の優しい笑顔が

思い浮かぶようで・・・。