この仕事についてから一年が過ぎた。
 
管理人といおうか、警備員といおうか、ビル管理員といおうか。まあ正確な分類では警備業になるのだが、このところ多くの別れを味わっている。
 
昨年の4月から蕎麦屋をやめて勤め始めた。そのビルには2社が入っており80人くらいの人が入っていた。
 
そして、色々と詳しく教えていただいた先輩の警備員の方が半年で定年となった。
 
定年といっても80歳になりそろそろ勇退してくれという事らしい。
 
私が20歳近くも差があるというのに、全く歳の差を感じさせないくらい若さの有る人だった。
 
そして、今年になって、清掃員のおばちゃんというか、いずれも70代のおばちゃん3人のうち1人が又辞めて行った。
 
また、警備員仲間が5人いたが、ビルの移転に伴い他の職場の警備員は全員失職した。
 
ただ用務員のような立場で3人が仕事を得ている。
 
今のわが社で警備員として働いているのは私1人になってしまった。
 
そして我がビルの1社が近くの別のビルへ引っ越していった。約半数の40人くらいだ。
 
一月で全員の名前を覚え、明るく挨拶を交わしてくれた社員の皆さんとあっという間にお別れとなった。
 
若い人材が多く、元気な会社だった。特に女性陣は若くて美人がそろっていた。
 
そして昨日付けで今度は受付嬢が辞めて行った。
 
社員の減少に伴い、受付嬢はもう不要ということらしい。
 
受付をやるくらいだから、取って置きの美人だった。
 
清掃のおばちゃんだけが補充され増えている。
 
一体この変化の早さはなんだろうか。
 
私が入ったことが、まるで疫病神の如く、周囲の人との別れが続いていく。
 
9階建てのビルの半分は空き家になっている。
 
早く、一杯になって欲しい。何はともあれ、別れとは寂しいものだ。
 
出会いと別れは同じだけあるのだが、やはり出会いが多いほうが望ましい。
 
冷たい雨の降る閑散としたビルはなんともひっそりと寂しい。
 
又大勢で賑わうエントランスや喫煙所を見てみたい。