テレビ欄を見てサッカーや歴史、物理、数学に関するものがあれば、ビデオ予約することが日課になっている。昨夜はBSイタリアセリエA特集で長友が取り上げられていた。タイトルは「長友佑都ゆるぎない心~試練の中で 2年目の戦い~」だった。
昨年9月にシーズンが開幕した時インテルの監督は長友が入団した時のレオナルドからガスペリーニに替わっていた。それとともにフォーメーションも4バックから3バックにしてより攻撃的になり、長友はサイドアタックなどより攻撃的な動きを求められていた。
しかし、その新しいフォーメーションは機能せず開幕から3試合勝利できなかったため、ガスペリーニ監督は解任されてしまった。この時の長友はブログに「今インテルは厳しい状況です。そんな時こそ平常心を保ち目の前の試合に集中することが大切」と書いている。
そして、シーズン2人目の新監督ラニエリを迎える。ラニエリがまずやったことは、フォーメーションを3バックから4バックに戻すことだった。そして、長友には攻守のバランスを保つ動きを求めた。長友はチームのポジションバランスを考えるあまり相手選手のマークが甘くなってしまい、チーム全体でも中途半端な守備が修正できないまま14節が終わって15位と低迷した。
この状況をどう打開するか長友は答えを探していた。そんな折、長友が日本でプレーしていた時に所属していたFC東京元監督・城幅浩(現ヴァンフォーレ甲府監督)がイタリアにやってきた。その時長友と会い、長友のストロングポイントは《スピードを活かしたインターセプトから攻撃につなげていくこと》であることや試合に入る時のメンタル的なことをアドバイスした。
そして、15節から、そのアドバイスをヒントにプレーを改善しプレーのリズムを取り戻していった。そして、チームも12月初めから7連勝を果たした。また、長友はESPNSTAR.comの選出した2011年度の世界のDFトップ5に選ばれた。
しかし、いいことはそれほど長くは続かなかった。対戦チームがインテルの弱点を研究し、センターバックの背後のスペースを突かれるようになってから2カ月間勝利に恵まれなかった。そして、またしてもラニエリ監督が解任された。厳しいプロの世界である。
3人目の監督にストラマッチョーニが就任した。彼は守備を重んじたため長友を先発から外した。しかし、長友は自分を見失うことがなかった。長友はこう言っている「悔しい気持ちもありますが、この気持ちをどうつなげられるか、これは僕がもっともっと成長するきっかけだと思ってます」・・・なんとポジティブな発言なんだろう。解説者はこう言った「長友選手が苦しい状況でも自分と向き合えるのは試練を乗り越えて成長してきた経験があるからです。」
長友は2008年北京オリンピックでの1次予選敗退を経験して、日本で通用していたフィジカルの強さが世界では通用しないことに気づき身体をを徹底的に鍛え上げる。そして、日本A代表での活躍、セリエAへの挑戦と徐々にステップアップしていった。
城幅監督は長友についてこう評価した「彼は自分を信じてますよね。信じてるからこそ、自分に降りかかってくる出来事を自分にとってどういうことなのかを捉えられていると思うし、自分の目標に向かって可能性があるということを信じ続けられることでやり続けることができていると思います。信じる力を僕は彼から感じますね。」
ストラマッチョーニ監督になって初めて途中出場の機会を与えられ、そこで見事に役割を果たし勝利に貢献した。途中出場でこれができるのは、常日頃からのフィジカルの準備と心構えがあるからだろう。そして、次の試合では先発で起用され、ここでも見事に勝利に貢献する活躍を見せた。
シーズン最終順位は6位だったが、長友のシーズン35試合出場はチームで2番目だった。
長友は言う「パフォーマンスが悪い時でも監督からスタメンを外されたときでも、これは僕の成長のためだと言い聞かせ、ポジティブ思考でやれたんでよかったんだと思います。勿論、世界一のサイドバックと世界一のチームという目標はブレずにやっていきたいです。」
「僕の強みはどんな困難が来ても何度も何度も立ち上がること」