ブラバムBT33の製作も完成の目処が立ったところで、久しぶりに航空機プラモを組み立てることにしました。

それが、これ。

TESTORS1/48のスーパーマリンS6Bであります。
知る人ぞ知る、航空機が戦争の道具としてではなく、純粋にその性能を競い合った時代の航空機でして、かの有名な豚さんが乗る赤い飛行機とほぼ同時代の飛行機であります。
実機は、これ。
大好きな双フロートの水上機でありますが、日本では大戦中「下駄履き機」なんて呼ばれてましたねぇ。
誰が言い出しっぺか知りませんが、センスの悪い表現で、「下駄履きじゃ水には浮かんやろ、それを言うなら水蜘蛛機や!」と突っ込んでやりたくなります。

まぁ、どーでも良いですけど。

キットはヤフオクで入手したいわゆるジャンク品ですが、欠品などはありませんでした。

というのも、説明書は1枚のみで後は広告と実機解説が付いていて、関心なパーツはこれだけ。
少なっ!

古いキットにもかかわらずデカールは綺麗で、ビリケンさんみたいなパイロットフィギュアが付いてますね。

水上機のレーサー(競技飛行機)と言いますと、有名なのはとあるアニメ作品に登場する飛行機を思い浮かべます。

主役の豚さんが乗る赤い飛行機は「サボイアS.21試作戦闘飛行艇」と言って、実際には存在しない架空の水上機ですが、同作品に登場する他の飛行機はほとんど実機が存在します。
物語終盤に豚さんと対決するアメリカ人のカーチスが乗る青い飛行機には、「カーチスR3C」という実機が存在し、水上機のレースである「シュナイダートロフィー」で優勝した機体なのは有名ですね。
実機を操縦したのはジミー・ドゥーリットルで、第二次大戦中に最初の東京空襲を指揮したパイロットとして、こちらも有名です。

豚さんの乗る「サボイアS.21」という名前の飛行機は実際に存在していますが、複葉機なのでデザインが違っています。
サボイアS.21の実機が、これ。

原作者は飛行機マニアなので、形状がよく似た機体である「マッキM.33」をデザインモチーフにしたものだと言われていますね。
真偽のほどは本人に聞かないとわかりませんが。
マッキM.33の実機がこれ。

実機のサボイアS.21の上側の主翼を取っ払ったら、あの赤い飛行機に良く似ているんですがねぇ。
まぁ、素人の勝手な思い込みだから、あてにはなりませんけどね。

シュナイダートロフィーは単なる水上機のレースだと思われがちですが、優勝した機体はほぼ当時の最高速度記録を樹立しており、「世界最速の航空機を決める大会」と言っても過言ではありません。
今回製作するスーパーマリンS6Bは、残念ながら最高速度記録は出せませんでしたが、547.3km/hという速度を叩き出し、シュナイダートロフィーの最終年(1931年)に優勝しました。
この記録は、約10年後に真珠湾攻撃で活躍する、零戦21型より速いんですよねぇ。
 空気抵抗の大きなフロートを装備した水上機ということを考えれば、これはとんでもない記録です。
まぁ、零戦のように機銃などの重量物を積んでいませんが。

「傑作水上偵察機」として名高い零式三座水偵の367km/hよりも、


さらに後発の瑞雲の448km/hよりも
圧倒的に速いですから、単なる機銃や搭乗員の数の問題だけではなさそうです。


航空機のレースと言えば、第二次大戦の戦闘機を改造した「リノ・エアレース」や、

室屋義秀さんが世界チャンピオンになった「レッドブル・エアレース」がありますが、
いずれも、開催終了になってしまいましたねぇ
(TOT)。

さて、キットの製作は次回から始めるとして、車輪のある一般的な航空機と違って、双フロート機ですから何らかの工夫が必要です。
上の画像を参考にしてドリー(運搬台車)を製作すること、もうひとつはジオラマにして水に浮かべることですね。
両方やっちゃうという手もありますが。

本来なら「フロート機のプラモには必ずドリーを付けること」と国際法で決まっているにもかかわらず、このキットには付いていません。
〇メリカ人は何とワガママなんでしょう?
(←いや、ワガママなのはお前やし、そんなことをするのはタミヤくらいや!)

来月から、あるとさん主催の「motorcycleコンペ2024」が始まりますから、合間合間に製作することになります。
ということで、今回はここまで。
(^^)/~~~。