前回に引き続き、固定スライド式ガスガンの集弾性について調べております。

前回述べたように、ジャンク品からの再生となります。


まずは、前回説明が足りなかったところを補足しておきます。

マルシン製モーゼル712のマガジンが抜けなくなる要因は

①粒間腐食によりマガジンが膨張して貼りつく

②粒間腐食による貼りつきでマガジンキャッチが動かなくなる

③マガジンキャッチの パーツ精度

の三つが絡んでいると述べましたが、③のパーツ精度について、もう少し説明しますと。

マガジンとマガジンキャッチは下の画像のような位置関係にあり(左側画像)、
マガジンキャッチを押し込むことによりロック部が解除され(右側画像)、マガジンが抜けるという構造になっています。
ところが、マガジンキャッチがロックを解除するまで押し切れない、またはマガジンキャッチをいっぱいに押し込んでも、マガジンキャッチ側のロック部分が大きすぎるために、ロックが解除されないために、マガジンが抜けなくなるという症状が出ます。
わかりやすく言うと、パーツ間のクリアランスが無さ過ぎるためにゆとりが無く、マガジンキャッチの作動が制約を受けているのが要因でして、パーツ精度が低いと言うよりキツすぎるんですよ。
これは、マガジンのサイズにも言えることでして、粒間腐食による劣化は材質を換えないといけませんが、もう少しクリアランスをとっていれば、張り付きは少なくなると思われます。
つまり、ある程度パーツのガタつきを設けるか、パーツ精度を高めるなら高品質の材質を選ぶかをしていれば、マガジンが抜けなくなるというトラブルは無くなりますね。
もちろん、後者の対応が望まれますが。
これって対策品対応はされたんでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃいましたら教えていただけるとありがたいですm(_ _)m

私の記憶では、同社製のS&W M39はトリガーバーが亜鉛合金製で、作動させているうちに変形や摩耗によりコッキングできなくなるというトラブルが頻発しており、確かロストワックス製の対策品パーツを販売していたと思いますので、こちらもできないことは無いと思うんですが・・・

さらに気になったことをひとつ。
マガジンキャッチはフレーム内で真鍮製の板状のパーツで保持されていますが、下の画像の赤矢印で示した部分が欠けやすく、ここが欠けると真鍮製パーツの保持が効かなくなり、抜け落ちるんですよねぇ。
亜鉛合金製のマガジンキャッチ本体と真鍮製の保持プレートですから、明らかにマガジンキャッチのほうが破損しやすいですし、粒間腐食という爆弾を抱えていますから、マガジンキャッチの破損は時間の問題ということになります。
実際に、機能していたマガジンキャッチが破損してしまい、使えなくなりました(TOT)。
まぁ、粒間腐食による劣化も進んでいたでしょうから、一瞬だけ機能したのは「断末魔の叫び」だったのかもしれませんねぇ。
ガスブロはカタログに載っているから、マガジンキャッチは手に入るのかな?
問い合わせてみるっぺ~!

そういうことで、マガジンキャッチが無いとマガジンが保持できず、集弾性テストができないので、間に合わせでレジンの複製品を使うことにしました。
シリコンゴムで型をとり、2種類のレジンで複製しています。
通常使っているWAVE製ポリウレタンレジン(着色)と、機械的強度が高いと言われているエポキシレジン(無着色)で複製してみました。
まだエポキシレジンは完全に硬化していないので、2~3日放置してから使用することにします。
まぁ、所詮はレジン製ですから耐久性などは無いに等しく、数マガジン分撃てればいいだけですけどね。

ということで、手配していたタンジェントリアサイトも届きましたし、ようやく集弾性テストがおこなえるようになりましたぁ。
( ^o^)
まずは、いつも使用しているEXCELの0.2gのBB弾を使用し、約5mの距離から10発撃ち、一番離れた一発を除いた9発の最大中心距離をグルーピング結果としています。
結果は、こちら。
リアサイトはレベル(つまり、一番下げた)位置、ホップ解除の状態で、若干上に集弾してはいますが、そのグルーピングは脅威の3cm!
WAのコマンダーカスタムの最高成績が4cm強ですから、かなりよく当たる製品と言えますね。
これはインナーバレルが可動しない(ガタつきが少ない)ことと、WAのコマンダーカスタムよりインナーバレルが長いことによるものかと思います。 
固定スライド式ガスガンの最高峰の呼び声高いマルイのSOCOMと比べて、どっちが凄いんだろ?
マルイの製品って実射性能は抜群だけど、細かいところの再現がイマイチだから欲しくないんだけど、性能面は気になりますなぁ。
もう少しディテールがしっかりしていたら買うんだけど、 以前持っていたCOLT PYTHONのガスリボルバーも、「PYTHON以外には見えません」というレベルだったから、実射性能は良かったけど、すぐ売り飛ばしちゃいましたしね。
もう少しまともな製品を作って欲しいですなぁ。
あの程度の再現度で「COLT PYTHON」だの「〇〇の△△」だの言われても、納得するのは実射性能を求める人達だけでしょう。
「〇〇シリーズ」と銘打って始めるのは良いんだけど、いつも息切れして終わっちゃうんですよねぇ。
「ガスリボルバーシリーズ」の開発を途中で止めただろ?
キングコブラやM586も出すって言ってたはずだが・・・
それにZゲージはどうした!?
現在も続いていてドル箱的なトイガン製品も、実射性能が高いというだけで外観はトホホだしね。
やることなすこと全てが中途半端なんですよねぇ、〇イは(←さんざん悪口を言った後で名前をふせても意味なし!)。

話をもどして、実射テストの続きをば。
若干上に集弾したので、BB弾をマルイの0.25gに換えて再テストした結果がこれ。
うーん、着弾点は若干下がりましたが、10mくらいの距離で撃たないとセンターには集弾しないのかも。
我が家はそんなに広くないのでテストはできませんがね。
若干グルーピングが広がっているように見えますが、たった10発の結果ですから、この差は誤差でしょうねぇ。
それにしても良く当たります!
先日の初速を測った結果が非常に安定していたので期待はしていましたが、ここまで良いとは思いませんでした。
もったいないよね、こんな実射性能の良い製品が生産中止状態とは。
もし生産中止の理由が、マガジンやマガジンキャッチの腐食によるものだとしたら、即刻改善して再販するべきだと思いますよ。
モーゼルミリタリーは人気アイテムだから、多少高くなっても売れるんじゃないかなぁ。
この見にくいサイトでここまで当たるんだから、ちょっと似つかわしくないけど、ドットサイトを載せれば、グルーピングはさらに小さくなりそうです。
となると、これでしょ!
何年か前に、マルシン製モーゼル712のガスブロを使ってカスタムされていた製品の画像ですけど、残念なのはオリジナルのノーマルマガジンだから、装弾数が10発と少ないんですよねぇ。
ロングマガジンを使うなら、マシンピストルにしたほうがカッコ良いし、

フラッシュハイダーをどうやって再現するかが問題になるし、流用するったっておそらくMG34のフラッシュハイダーくらいだろうから、そんなものは手に入らないだろうしね。
まぁ、いずれにしても、作るとしたらオリジナルデザイン、つまり「なんちゃってHan-solo blaster」ですが・・・

ということで、マルシンさんが粒間腐食による劣化に対する対策品パーツフル装備のモーゼル712を再販してくれることを夢見ながら、今回はここまで。
(^^)/~~~