ご依頼を受け、Nゲージの極小円形レイアウトを製作しています。


前回の電飾の続きですが、ストラクチャー(建物)や街灯を取り付けて、電源コードの整線を施し、レイアウトベースに取り付けました。

わらぶき屋根は、これからおこなうプラスターの塗布や、バラストなどの散布の邪魔になるので、まだ固定していません。


全ての電源コードを通したら、長さを揃えて熱収縮チューブで束ねておきます。
電飾の電源コードにはTOMYTECHの端子を接続します。
ここの接続にも、通電が確実で外れにくくするために熱収縮チューブを使います。

ここで電飾の点灯テストをば。
街灯が明るすぎて、建物からのこぼれ灯が目立ちませんねぇ。
まぁ、同じ照度でフィルターとなるプラ板を通過する建物照明と、LEDむき出しの街灯では明るさが違うのは当たり前ですが、それにしても農家の前の街灯は明るい。
 気になるほどではありませんけどね。

いよいよシーナリーの製作に移ります。
あらかじめ石積みの壁として貼っている情景プレートに、エナメルのフラットブラック墨入れをしておきます。
これは、プラスター塗布やバラスト散布などをおこなった後だと、プラスターやバラストが墨入れ塗料によって染まってしまい、真っ黒になってしまうからです。

プラスターは2種類使います。
一般的には焼き石膏を使いますが、合わせてTOMIXのシーナリープラスターも併用します。
焼き石膏は比較的なだらかな部分、TOMIXのシーナリープラスターは粒々が入っているので、ゴツゴツした岩肌などの表現に適しています。
画像のプラ容器に入っているのは、いったん固まったプラスターを砕いたもので、転がっている岩などに使います。

焼き石膏もプラスターも通常は水で溶きますが、発泡スチロールやスタイロフォームへの密着を考え、ボンド水で溶きます。
坂道のように平らな地面(変な日本語!)は筆を横に動かしなでるように、岩肌は叩くように塗って(または盛って)いきます。

これは悪い例で、プラスターを塗った後に墨入れをしたので、坂道に黒いシミが!
まぁ、ここからは塗装もしますし、バラストや下草のパウダーを撒いたりしますから、この程度の失敗はいくらでもリカバリー出来ますけどね。
プラスターは一度で決めようとせず、乾いては塗りを繰り返し、最終的に好みの雰囲気が出ればOKです。
こんな感じです。

山肌は、こんな感じに。
あちこち余計なところにプラスターが付いていますが、薄いものなら毛足の短い筆(ぼかし筆)や歯ブラシなどで擦れば簡単にとれますし、汚し塗装などでいくらでもリカバリー出来ますので、慌てず騒がず乾燥を待ちましょう。

プラスターが固まったので、土の部分を着色していきます。
使用するのは基本的にはタミヤアクリルの茶系色ですが、 場所によって雰囲気を変えたいので、タミヤ情景テクスチャーのダークアースとクレオスウェザリングペーストのマッドブラウンを併用します。

山頂部分はクレオスウェザリングペーストのマッドブラウン、建物の周囲と坂道はタミヤアクリルのデッキタンで、山肌と崖はとりあえずタミヤ情景テクスチャーのダークアースで塗っています。
ところで、タミヤ情景テクスチャーって、まだ売っているのかなぁ?
これ、塗料に粒々が混ぜてあって、ザラザラな地面を表現するのに便利なんだけど。
希釈してプラスターに塗ったら、勝手にグラデーションをつけてくれるし。
もう無くなりそうなんだけど・・・
あとクレオスウェザリングペーストは、けっこうイケてますよ。
ペースト状だから戦車の履帯に塗りつけて湿った泥の表現にも使えるし、薄めると塗料にもなるしね。
これ何色あるんだろ?
一度調べてみよーっと。

塗料が乾いたらバラストを撒きますが、必ず上(高い所)から撒くようにします。
何故なら、こぼれたバラストが重力で下に落ちるわけで、下からバラストを撒くと、高い所のバラストを撒く時にこぼれたバラストが下に落ちて、せっかく仕上げた下側のバラストに降りかかってしまうからで、これを処理するのは余計な手間になるからです。
上から撒けば、たとえバラストが下にこぼれ落ちても、下側に撒くバラストで埋めてしまえば良いことですからね。
高台の建物の周囲には、線路に撒くバラストよりも粒の小さいものを使っています。
使用したのはKATOのグレータイプです。

線路際は、こんな感じに。

この後、バラストが完全に固まるまで一晩放置します。

ということで、今回はここまで。
(^^)/~~~