以前申しあげましたように
体内生成酵素
・消化酵素
・代謝酵素、酵素前駆物質など
でしたね。
詳しくは、
こちらをご参照ください。
となると、
たとえば、
「体内生成酵素を、体外から摂取できるのかどうか?」という疑問が出てこないでしょうか?
実は、
できないようです。
確かに
食由来酵素の食物酵素(生の原料など)は、消化を手助けしてくれますし、
食由来酵素の腸内微生物酵素(発酵食)は、分解・合成を手助けしてくれます。
よって、
体内生成酵素の消化酵素の代用はしてくれますが、
体内生成酵素の代謝酵素の役目はできないようですね。
言いかえると
食由来酵素は、体内生成酵素の代謝酵素の応援物質を生産することはできますが、
代用はできないのですね。
その理由は2つあります。
①食由来酵素の分子が大きすぎて腸管から吸収されないため
②免疫学的に厳格に識別されているため
※免疫学的に識別とは・・・
自分の体のタンパク質は、あくまでも自己タンパク質でなければなりません。
自己タンパク質には、自分の遺伝子のサインが書かれています。
非自己タンパク質であれば、たとえ腸管吸収されたとしても、
遺伝子が非自己であるために、白血球などの免疫細胞が敵とみなして攻撃をするのですね。
これが、免疫学的に識別です。
体内生成酵素の中の消化酵素は、
文字通り大きな分子成分を低分子化させることで、人体に必要な有用成分に変化させることをします。
この働きは、
食由来酵素の食物酵素(生の原料)や腸内微生物酵素(発酵食)と共同して行います。
ここで、注意点があります。
消化酵素の手助けのために、
食由来酵素が共同して働いてくれて、消化酵素の温存につながるならば、
「消化酵素剤を飲めば・・・」という考える方もいるでしょう。
消化酵素剤はを飲むことは、イコールにはなりません!!
たとえば
ダイコンのジアスターゼは、体内から分泌される消化酵素アミラーゼと同じ働きをし、
炭水化物を分解するときの代用をしてくれます。
その分、体内の消化酵素の温存になりますが、
それだけではなく、
ダイコンの生命を丸ごと抱えて、そのダイコンが作り出してくれた
栄養成分を無駄なく摂取できることになるのです!!
消化酵素剤のように単一の消化酵素を抽出したものは、
不自然であり、長期で服用すると、
体がそれに依存することとなり、
腸内環境のバランスを崩し、
体内生成酵素にも悪影響を与えてしまうことになります。
体内生成酵素の代謝酵素は、
体内に存在する酵素(何千種類、何十兆)の大半を占めています。
全ての機能の主役を担っています。
ここで、その多くの機能のうち、
腸~肝臓ルートについて申しあげます。

食由来酵素と消化酵素がもたらしてくれた結果としての成分は、
腸管から吸収されて、リレーのバトンのように代謝酵素に渡されます。
吸収成分は、すぐに肝臓への専用ルートである“門脈”を通って、肝臓にいたります。
その連携の結果が良ければ、肝臓の代謝酵素は「解毒」という無駄な労力を比較的使わずに
済むことになります。
しかし、
その連携の結果が悪ければ、不完全消化物質の消化や、化学物質の解毒に追われ疲労することになります。
必要成分の吸収もうまくいかないために、更に疲労が蓄積されることになります。

以上のように、
人体の各臓器の中で活発に活動して、生命の営みを作り出している物質は、代謝酵素なのです。
この代謝酵素を守り育てるものが、食由来酵素なのです!!
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
食由来酵素から体内生成酵素へのつながりを大切にした
酵素栄養学に基づく食生活改善が必要なようですね\(^o^)/