人口減少社会 トスカーナの知恵 | さあ、いってみよー

さあ、いってみよー

北海道滝川市在住。

ランニングや子どものこと、介護事業に関連したことなんかを書いています。 5Kから100K、トレイルランも楽しんでいます。
2018.4.23から、にゃんこが登場しています。

以前より北海道新聞の記事をスクラップしているが、最近は方法を少し変えている。


以前は切り取ってノートに張り付けていたが、最近はこのブログのほかエバーノートにアップし、紙面では残さないようにした。


また、「道新電子版」なるものがあったので登録して使い始めているところ。


便利な世の中になってきた。



さて、今週も役立つ記事が多かった。


「自分のスタイル最後まで」


「医商連携のランドマーク」


「忙しすぎる介護労働」


など、多くの記事を拝読したが、今回は下記の記事を紹介したい。



2014年12月3日~5日にかけて連載されたもので、「人口減少社会 トスカーナの知恵」



イタリア中部トスカーナ州のいくつかの地方を事例として、人口減少社会への対応を紹介。


以下、赤字は引用。



公共事業やめ過疎脱却




村は当初、道路工事など公共事業で地域経済を守ろうとした。「しかし、こんな田舎に立派な建物や道路は必要か、本当に地域の未来に役立つのか疑問の声が上がり、公共事業に頼ることはやめたのです」


「最初に魅力を見いだしたのは外の人たち、特に外国人でした」


開発が遅れたことで、豊かな自然や情緒を感じさせる古い建物が残された。芸術家を志す若者たちが目をつけ、国内のほか英国、ドイツ、米国などから移住を始めた。


「静かな環境と美しい自然に魅せられてね。何より家が安かったのでとても助かりました」


空いていた住居で民宿を始め、やがて周辺の農家も続いた。都市住民が農家に滞在して田舎暮らしを楽しむ「アグリツーリスム」の誕生である。



文化を守るスローシティ




「ここにしかない商店街、食べ物、地域固有の文化を守りたい」


「町で最も大切なものは何か見つめ直した時、独自性や自然を守るべきだと考えた。」


住民本位のまちづくりを掲げる「スローシティ」運動を99年に開始。加盟は瞬く間に広がった。


スローシティの話題もあって移住が増え、町の人口は安定している。


「大事なのは、住民が穏やかに人間らしく暮らせること。そのために独自性や自然、伝統を守る。」


「人口はこれ以上増やしたくない。それぞれのまちには身の丈に合った適正なサイズがある。住民同士、顔が見えて仲良くつきあえる範囲が大事」


※スローシティ・・・住民本位のまちづくりや環境の保護、地産地消の奨励を憲章に掲げ、イタリアの4自治体が1999年に協会を設立した。 日本からは宮城県気仙沼市が参加している。



限界集落 丸ごと旅館に




集落を丸ごと旅館にする「アルベルゴ・ディフーゾ」で息を吹き返しつつある。


直訳すれば「拡散したホテル」。点在する空家に部屋や食堂などを振り分け、宿泊を受け付ける。提供する食事は地産地消。


「最も大事なことは、お客さんが住民と触れ合って集落の日常生活を知り、本当の住民になることです。」


「役所に頼ったらいつまでもできない。自分たちでわいわいやるのが楽しいね」


「会社生活より家族との暮らしを優先するなら、ここは最高の場所だよ」


(引用終わり)


特に印象に残ったのは、「丸ごと旅館に」であり、この記事を紹介したかった。



少し長く引用したが、減少社会におけるヒントがたくさんあった。



そこに住んでいる人たちには当たり前のことでも、外部の人達にとっては価値があるもの。


その町で最も大切なものはなんなのか。


ビジョンを共有した住民本位での行動。


単位を変える。(一軒一軒で考えるのではなく地域として考える) などなど



最近フェイスブックにおいて、市内にある江部乙町にて「観光案内所を併設した飲食店を開きたい」という記事がシェアされてきた。


人口減少にある江部乙町にて、手軽に立ち寄れる観光案内所つきのカフェ&ダイニングバーを作りたいとの内容だ。


企画者の小岩真さんとは面識がなく、また、このブログで紹介することの了解を得ているわけではないが、下記に記事をリンクさせていただくことで、私に出来る支援としたい。


「北海道の古い家を再生し観光案内所を併設した飲食店を開きたい」



おわり