以前より北海道新聞の記事をスクラップしているが、最近は方法を少し変えている。
以前は切り取ってノートに張り付けていたが、最近はこのブログのほかエバーノートにアップし、紙面では残さないようにした。
また、「道新電子版」なるものがあったので登録して使い始めているところ。
便利な世の中になってきた。
さて、今週も役立つ記事が多かった。
「自分のスタイル最後まで」
「医商連携のランドマーク」
「忙しすぎる介護労働」
など、多くの記事を拝読したが、今回は下記の記事を紹介したい。
2014年12月3日~5日にかけて連載されたもので、「人口減少社会 トスカーナの知恵」
イタリア中部トスカーナ州のいくつかの地方を事例として、人口減少社会への対応を紹介。
以下、赤字は引用。
公共事業やめ過疎脱却
村は当初、道路工事など公共事業で地域経済を守ろうとした。「しかし、こんな田舎に立派な建物や道路は必要か、本当に地域の未来に役立つのか疑問の声が上がり、公共事業に頼ることはやめたのです」
「最初に魅力を見いだしたのは外の人たち、特に外国人でした」
開発が遅れたことで、豊かな自然や情緒を感じさせる古い建物が残された。芸術家を志す若者たちが目をつけ、国内のほか英国、ドイツ、米国などから移住を始めた。
「静かな環境と美しい自然に魅せられてね。何より家が安かったのでとても助かりました」
空いていた住居で民宿を始め、やがて周辺の農家も続いた。都市住民が農家に滞在して田舎暮らしを楽しむ「アグリツーリスム」の誕生である。
文化を守るスローシティ
「ここにしかない商店街、食べ物、地域固有の文化を守りたい」
「町で最も大切なものは何か見つめ直した時、独自性や自然を守るべきだと考えた。」
住民本位のまちづくりを掲げる「スローシティ」運動を99年に開始。加盟は瞬く間に広がった。
スローシティの話題もあって移住が増え、町の人口は安定している。
「大事なのは、住民が穏やかに人間らしく暮らせること。そのために独自性や自然、伝統を守る。」
「人口はこれ以上増やしたくない。それぞれのまちには身の丈に合った適正なサイズがある。住民同士、顔が見えて仲良くつきあえる範囲が大事」
※スローシティ・・・住民本位のまちづくりや環境の保護、地産地消の奨励を憲章に掲げ、イタリアの4自治体が1999年に協会を設立した。 日本からは宮城県気仙沼市が参加している。
限界集落 丸ごと旅館に
集落を丸ごと旅館にする「アルベルゴ・ディフーゾ」で息を吹き返しつつある。
直訳すれば「拡散したホテル」。点在する空家に部屋や食堂などを振り分け、宿泊を受け付ける。提供する食事は地産地消。
「最も大事なことは、お客さんが住民と触れ合って集落の日常生活を知り、本当の住民になることです。」
「役所に頼ったらいつまでもできない。自分たちでわいわいやるのが楽しいね」
「会社生活より家族との暮らしを優先するなら、ここは最高の場所だよ」
(引用終わり)
特に印象に残ったのは、「丸ごと旅館に」であり、この記事を紹介したかった。
少し長く引用したが、減少社会におけるヒントがたくさんあった。
そこに住んでいる人たちには当たり前のことでも、外部の人達にとっては価値があるもの。
その町で最も大切なものはなんなのか。
ビジョンを共有した住民本位での行動。
単位を変える。(一軒一軒で考えるのではなく地域として考える) などなど
最近フェイスブックにおいて、市内にある江部乙町にて「観光案内所を併設した飲食店を開きたい」という記事がシェアされてきた。
人口減少にある江部乙町にて、手軽に立ち寄れる観光案内所つきのカフェ&ダイニングバーを作りたいとの内容だ。
企画者の小岩真さんとは面識がなく、また、このブログで紹介することの了解を得ているわけではないが、下記に記事をリンクさせていただくことで、私に出来る支援としたい。
「北海道の古い家を再生し観光案内所を併設した飲食店を開きたい」
おわり