暗溝 | 坂の上も雲

暗溝

もうあの頃には戻れない。

お互いがわかっていたよね。

他愛もない話をしてみもした。

家族の話、成人式の話、将来の話。

君は何も言わなかったけど

僕はわかっていた

ひとつたりとも過去の話はなかったね。

この一年が僕にとってはとても大きなものだったけど

君には短かったということかもしれない。

誰も他に客の入ってこない店が

僕にも君にも居心地が悪かったとしても

そのことはお互いの溝を埋めることはなかった。

結局食事だけで分かれてしまったけど

今度会うときは、この関係を克服できてるといいね。

でも、時間はすべてを解決するってほんとかなあ。

少しずつ、少しずつだけど友達が減っていく気がしてならない。