この眺望を基に、
文化勲章受章の東山魁夷画伯は『残照』を描いたといわれる。
1月、鹿野山と九十九谷は、20m先も見えない程の深い霧に包まれていた。
きのう、半年ぶりに訪れた。
題目をあげたかった。
題目をあげながら、山の中を車を走らせながら、考える。
35年前から、これが僕の最大の推進力なのだ。
行き詰りを打開する、究極の思考には生命力を要する。
半年ぶりの九十九谷は晴れわたっていた。
鹿野山の頂上へ着いたとき、ラジオが語っていた。
~
いつからいつまで誰々を師事、いつからいつまで誰々を師事、、、
とプロフィールに書く人がいる。
レッスンを受けてもうまくなるとは限らない。
先生か生徒が、どちらかに才能がないと悲劇です。
技術が進めば、何も考えなくても生きていけるだろうけれど、
本当にこれでいいんだろうかと、
自分の頭で考えないとうまくはならない。
鈴木雅明(音楽家)
~ NHK FM (かける)クラシック
この1年半ほど、メインストリームから外れた仕事をやっていた。
仕事といっても、とても軽いものだったので、
一日の内の95%は自分の勉強をしていられた。
半月前、いきなりヘビーな仕事が割り振られた。
半年からそれ以上はかかるだろう。
4年前に一人でやり切った仕事の延長線上にあるもので、
それ以来、直接この領域の仕事を直接自分が担当することはなかった。
3年間、このプロジェクトから離れていた。
それでも、2年前、1年前にも数か月かけてこの構成を理解しようとしてきた。
この領域は僕が、特にこの18、9年取り組んできた自分のベースとなるもので、
このプロジェクトの構成は、
僕がいままで取り組んできた様々なプロジェクトのなかでも、
群を抜いて複雑で、難解で、得られる知見は大きく、だからこそ惹きつけられる。
けれど、まだ未知の部分が多く、この半月、
毎日、うなされるように、何かに追われるように取り組んでいる。
自分の限界ギリギリの断崖絶壁を歩く日々。
いつも何かに追われている。いつも何かにうなされている。
でも、もう35年前から、これが僕の人生なのだ。