雀百まで踊り忘れず。
雀とか燕、この辺の小鳥たちって、みんな顔を覚えるものなんでしょうか。カラスも覚えますよねえ。鳥の脳みその大きさから言って、その賢さは凄いと思います。
仕事場で仲良くなった雀。特に一羽が“おねだり”に必ずやって来る。なんと言うか、顔を覚えていまして、見つけると向こうの方から飛んできます。
ちょこちょこ地面を散策しているなあと思いますと、向こうで背伸びをして確認しております。それが私だと分かると、すぐ傍まで飛んで来てピーピー言ってますね。
米を二粒あげると、ひょいぱく。もう少し欲しいとねだり、満足したら仲間の元へ。
実は向こうには、別の女の人がですねえ、食べきれない程の餌を与えいます。同じものでも、それはあんまり食べないんですよ不思議と。
だいたい二羽が私に寄って来るのですが、メガネをしたりマスクをしたり、こっちは変装しているんですよ。それでも見分けがつくらしい。
つまり雀は、赤ずきんちゃんよりも賢い。人工知能も、雀くらいのレベルにはなってますね。顔認証とかね。
それにしても、この雀というのは実にあざとい。人の心理を読み切った行動をとっております。
私になついた一羽の場合ですが、この野郎、お腹が一杯でも一口貰おうと来るんですよ。何というか営業向きなんでよね、性格が。
お腹いっぱいでも、餌を貰うという行動をとって、常に何かを用意するよう人間に動機付けする。刷り込みとでも言いましょうか。おそらくそこまでの考えは無いはず。
彼らの気持ちからすると、単に挨拶に来ただけ、のような感じですけど、まあパンの一かけらくらいはねえ。
何とも義理堅い雀であります。
居酒屋で雀の丸焼きを出すところがありますけど、雀って昔から食べてたんでしょうか。猟師が鉄砲で撃って、煮て焼いて食う、みたいな童謡がありますけど、食べるような相手じゃないぞ?
春になって、多少は虫やら木の芽やらが出て来る。あんまり餌付けし過ぎるのは返って良くない。
依存体質にさせたら、支援にならないからね。
あれも今年くらいには良い相手を見つけて、親鳥になるんでしょうか。もっと餌になる虫がいないと変なんだけどなあ…。
以上、雀ルポでした。
ねだる
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