長女が3才の頃、次女は私のお腹に居ました。旦那のおばあちゃんが入院中でお見舞いに行った帰り、港で見つけた子です。その頃、向かいの港には沢山の捨て猫が居ました。生後間もない子猫ちゃんばかりです。幼少期、私は犬との生活は経験が有りましたが、猫は皆無。同居していた祖母が苦手だったからです。最初この子は旦那の従兄弟が『欲しい』と言っていたのですが、彼の家には先客(雄猫のナラ)が居たので縄張りに入るのを許可されず、下手すると怪我をすると言われたので我が家で引き取り確定。当時NHK教育の『ハッチポッチステーション』と言う番組で『ジャーニー』と言う駅長さんが大好きだったのか、名前は『ジャーニー』に決定。耳慣れない名前に最初は家族全員が覚えられず四苦八苦。家猫と言っても夏場は半ノラ状態で外を徘徊し、道の真ん中で『でーん』と寝転がるので近隣の皆様にはご迷惑をおかけしました。ぱっと見た感じ、雑種には見えないなと思っていたのですが、成長するにつれ恐らくは『ラグドール』だろうと言う事になりました。血統に雑種が交ざったから捨てられたのかな、と。推定3ヶ月位の子猫の時に保護し、以来19年間我が家に居ましたが、2年前の海の日にフラっと散歩に出てから行方不明に。猫は死期を悟ると自分から居なくなると言いますが、そうではなく外に出て自然に力尽きると言うのが正論らしいです。多分この子もそうだったんだろうなと思いますが、突然の別れだったので気持ちの整理がつかず、旦那は懸賞金を出すから探してくれと手を尽くしましたが、見つかりませんでした。この子は誰にでも触らせるし、知らない人に写真を撮らせるのも平気だったので『可愛いから老猫だとわからずに外部の人が連れて帰ったんじゃない?ボートに乗って遊びに来る人だったら人目につかないからわかんないよ』と思う事にしました。もし、この子が血統の子でちゃんとした証明書が有れば『長寿猫』としてギネスに載ったかも知れないねぇと、やっと話せるようになりましたが、自分の家に居た犬や猫をCMで見つけると『うっ』って家族全員、息が止まります。小学校の国語の教科書に『ずっと、ずっと大好きだよ。』って教材が有ります。男の子が愛犬と一緒に生活していく過程を供述した作品ですが、情操教育の一環なんだとか。『命の大切さ、いとおしさ』。赤ちゃんが家に居る人には特に良いんだそうです。大人が読んでも泣けるこの作品、記憶に残っている人も居るんではないでしょうか。

朝っぱらからコイツは。