ディズニープラス配信中のマーベル・シネマティック・ユニバースに連なるドラマ「LOKI - ロキ - 」は個人的に非常に気に入っている作品だ。
以下、マーベル・シネマティック・ユニバースの「アベンジャーズ:エンドゲーム」ならびにその前後作品のネタバレに触れる恐れがあるので未見の方は注意の上、自己責任で読み進めてください。
「アベンジャーズ:エンドゲーム」でアベンジャーズが「2012年のニューヨークでの戦い」にタイムトラベルした際に、予期せぬ事情から「本来の歴史ではありえないロキ」が誕生してしまう。
ドラマ「LOKI - ロキ -」はこの「本来の歴史ではありえないロキ」を主人公とした物語だ。
「神聖時間軸」(MCUの世界には「とある人物」が管理する、正史とでも言うべき規定された歴史の延長が存在する。この規定された歴史が「神聖時間軸」である)から外れてしまい、変異体となってしまった2012年のロキは「アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー」でサノスによって殺されてしまったロキとは別の存在…変異体として描かれる。
神聖時間軸や神聖時間軸を揺るがし、悪影響を及ぼすとされる存在は時間変異取締局(Time Variance Authority、通称TVA)によって管理され、場合によっては派生した時間軸ごと剪定されてしまう…というワケだ。
こうして整理してみると神聖時間軸もTVAもいかにも胡散臭い。
本来ならば存在ごと「なかったこと」にされてしまうハズの変異体ロキはとある出会いからTVAに所属し、TVAと神聖時間軸に潜む謎に迫っていくこととなるのだが…
という物語。
我々が観てきた「〜エンドゲーム 」までのMCU作品はすべて「神聖時間軸」に沿って起きた物語であったのだ。
みなさんご存知の通り、アメリカンコミックスシリーズ…とりわけマーベル、DCといった大手の長期タイトルは「マルチバース」というシステムで描かれるケースが多い。
本流となる物語はあるが、「もしも〜〜が○○だったら?」というような可能性の世界が無数に存在するのだ。
「LOKI - ロキ -」はMCUにおけるこの可能性の世界に切り込んだ作品だったのだ。
ドラマのなかでは変異体ロキが様々な時間軸を渡り歩く傍らで、その「可能性の世界」の片鱗が見え隠れする。
画面の端に映る些細な小道具にも元ネタがあったりするので、それがなんともマニア泣かせなのである。
例えばこの廃棄された世界に登場したこれ。
画面の右には朽ち果てたヘリコプターが映っているが、機体には「THANOS」の文字。
これは1978年のコミック「Spidey Super Stories」#39に実際に登場したヘリコプターを元ネタとしていると思われる。
通称「サノスコプター」と呼ばれるこのヘリコプターは、その名の通りサノスによって操縦される。
ヘリコプターに乗ってパトリシア・ウォーカーと四次元キューブの争奪戦を繰り広げるサノスであったが、四次元キューブはうっかり街中に落ちてしまう。
四次元キューブは無辜の少年の手に渡ってしまい、
少年が四次元キューブの力で好き放題する傍らでサノスは四次元キューブの奪還を試み…
最終的にはスパイダーマンとパトリシアの手によって事件は解決。
サノスは官憲の手によって逮捕されるのであった…
という物語に登場したものである。
サノスがヘリコプターを操縦することもさながら、警察によって連行されてしまうことからもわかる通り、この話は正史ではない。
「Spidey Super Stories」は元々、アメリカの子供向け教育番組「The Electric Company」内で展開された1話5分程度のショートストーリーで、史上初の実写スパイダーマンでもあったというのはご存知の通り。
それに準拠したコミック展開なので、正史でないのは当然なのだが、このサノスコプターは2018年のSDCC限定ホットウィールになっていたりもするのでその人気度合いが知れるところだろう。
と言った具合に小ネタの多いドラマ「LOKI - ロキ -」である。
ドラマにはサノスコプター以外にも様々な小ネタが登場しており、
注目てもらいたいのはこちら。
瓦礫の山にムジョルニアの柄と並んで埋没している「T365」と記された瓶である。
瓶の中にいるのは「スロッグ」と呼ばれるカエル。
このカエルは1986年の「Thor」誌に登場したキャラクターで、ロキによってカエルに姿を変えられてしまったソーがムジョルニアで変身した姿なのだ。
初登場が「Thor」の#365なので「T365」というわけだ。
※下画像は#366
と言うわけで今回のご紹介はこちら。
ビーストキングダムの
Loki LS-086 Throg Frog of Thunder Life-Size Statue
見ての通りスロッグのスタチューでありながら、ドラマ「LOKI - ロキ -」に登場したガラクタの山に眠っていた瓶の1/1スケールプロップでもあるのだ!
ドラマ「LOKI - ロキ -」では一瞬しか登場せず、それをスロッグとして認識するにも一苦労だった小道具であるが、今回のプロップレプリカは中のカエル・ソーの皮膚の質感までこだわって描写されている。
「T365」のラベルも完全再現だ。
こうしてみると結構な大きさがあるのだが、コイツを部屋の片隅に配置して自室を神聖時間軸から剪定された廃棄場にしてしまうのも良いだろう。
いつか変異体のロキたちが部屋にやってくるかもしれないぞ!
こちらの商品は2023年末発売予定。
お値段は60,000円前後を見込んでおります。
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