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教えてガリンペイロはーじまーるよー!

今回のご質問はこちら。

 

 

大きいことはいいことだ!

マーベルレジェンド アイコンズ のお話です。

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マーベルレジェンド アイコンズとは?

トイビズ時代、2006年にリリースされた12インチサイズの大きなマーベルレジェンドです。

12インチサイズというと約30センチ、1/6スケールでホットトイズ などとほぼ同スケールです。

 

ではまずアイコンズについて語る前にこの12インチ(1/6スケール)についての歴史を紐解きましょう。

 

アイコンズがなぜ12インチサイズで展開されたのかというと、もともと精緻なディティールが売りであったトイビズ マーベルレジェンド ですが、それをもっと大きなサイズでより精巧にした高級な商品として展開するとともに、1960〜1970年代にG.I.ジョー シリーズに慣れ親しんだ層への訴求という狙いもあったということです。

 

1964年にリリースが開始されたG.I.ジョーシリーズは世界で初めて「アクションフィギュア」という名称で展開された玩具でした。

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これは玩具としての人形は「ドール」という名前で呼び慕われていたものの、当時「ドール」といえば「女の子向け」というイメージが強く「ドール」名義の人形を忌避しがちな男児に対して、

ハズブロがあらたに「アクションフィギュア」という名称を作り、提示することで心理的なハードルを下げる目論見があったということです。

(「アクションフィギュア」という名称が浸透する以前、同業他社の同種の商品には「ボーイズドール」という名称が使われていたりもしました)

極端な例ではこのアクションフィギュアを浸透させるために、ハズブロが小売店に対して

「G.I.ジョーをドールと呼称することを禁じる」

レベルでの徹底を行ったという逸話も残っています。

結果として当時のG.I.ジョーはハズブロの総利益の60%以上を記録したこともある大ヒット商品となりました。

 

この初期「G.I.ジョー」シリーズが12インチサイズで展開されていたため、幼少期に「G.I.ジョー」シリーズに慣れ親しんだ大人層への訴求を狙ったためにマーベルレジェンドでも12インチでの展開がなされたというワケですね。

 

ここからは話は逸れて完全に余談なので読み飛ばして頂いてかまわないのですが、なぜ初期「G.I.ジョー」シリーズが12インチサイズで展開されたのかというと、

ハズブロの「G.I.ジョー」シリーズが展開されるより以前、1959年マテル社が展開した女児向けのファッションドール「バービー人形」が大ヒットを飛ばしており、この「バービー」が11.5インチであったため、

他社製品とはいえバービーと並べたときに違和感がないようにバービーに合わせたスケーリングを行ったためとされています。

 

「バービー」がなぜ11.5インチであったのかというと、マテルの共同創業者であるルース・ハンドラーがドイツで1955年頃より発売されていた「リリ人形(Bild Lilli Doll)」にインスパイアされ、「バービー」を企画し、「リリ人形」が11.5インチであったため(※正確には11.5インチと7インチの2種類が展開されていた)であり、

「リリ人形」がなぜ11.5インチで展開されていたのかというと、こちらは当時ドイツで流行っていたキューピー人形は1インチから12インチまで9種類が流通していたのですが、12インチサイズが最も広く人気があったという統計的な根拠があったりします。

12インチのキューピー人形の人気の根拠についても根拠を辿るとドイツでキューピー人形が生産された1912年より少し前19世紀後半にホビーとしてビスクドールが流行した際に3号(約12インチ)サイズのビスクドールがもっとも人気があったという背景があり、このように12インチサイズの可動式人形という括りで歴史を辿ると150年くらい遡れてしまいます。

現代も尚、ホットトイズなどの1/6スケールドールが全盛と言えるので12インチサイズは歴史に裏打ちされたポピュラーなのです。

 

さて、そんなワケで12インチサイズのマーベルレジェンド アイコンズですが、2006年のトイビズ時代にリリースされたキャラクターは

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・キャプテン・アメリカ

・アイアンマン

・ウルヴァリン

・スパイダーマン

・ビースト

・ヴェノム

・ハルク

の7キャラクター。※しかしそれぞれマスクなし、あるいは色違いのヴァリアントがあったためなんだかんだ14体リリースされている。

 

2006年はトイビズがゴタゴタしていた時期で、事実翌年2007年にトイビズは撤退し、マーベルレジェンドブランドはハズブロが引き継ぐこととなる経緯があるため、トイビズ時代に発売されたマーベルレジェンド アイコンズは上記の7キャラクター(14体)で以上、という結果になってしまいました。

 

マーベルレジェンドがハズブロに引き継がれてからも2007年から2009年にかけては

ハズブロ版マーベルレジェンド アイコンズ がリリースされていましたが、

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人気が揮わずひっそりと消えてしまったのでした…

▼当時人気だったX-MENシリーズを中心にした展開であった。

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ゴタゴタしていた時期にリリースされたアイテムだけあって、なかなか正当な評価が下されにくい商品となってしまったトイビズ版アイコンズですが、現物を見るとまあ悪くない。

画像は当店に在庫していたマーベルレジェンド アイコンズのウルヴァリン(素顔&マスク)。

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やはり大きいだけあって各部が精巧である。

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各部のモールドが深く、例えばアイアンマンであればフェイスプレートのつけ外しが可能といった簡単なギミックも備わっており、鑑賞にも遊びにも耐え得るまさに豪華なフィギュアでした。

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2009年以降はしばらく音沙汰のなかった12インチサイズのマーベルレジェンドですが、

アイコンズ10周年の2016年にはアイコンズの名称こそなくなりましたが、12インチ マーベルレジェンドとして復活。

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2017年にはサンディエゴ・コミコン限定品として12インチ デアデビルが登場。

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前腕部をバンテージ仕様に換装できたりして地味にアツいアイテムであった。

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その他、限定版以外の同シリーズもアイコンズの名前こそないものの、

トイビズ時代のアイコンズのコンセプトを色濃く受け継いでおり、全身30数箇所の可動ポイントを備えつつ、細部の造型に徹底的にこだわったクオリティで2018年までに12体(うち3体がデッドプールなのはご愛敬)をリリースするものの、

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2018年のブラックパンサーを最後に2022年現在までこれまた新作のリリースは途絶えてしまうのでした…

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といった感じで、12インチ マーベルレジェンドの歴史などを駆け足でご紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?

 

12インチサイズのアクションフィギュアというのは前述の通り可動式人形としては非常にポピュラーで、ハズブロ史上類を見ないレベルでの大ヒットを飛ばしたアイテムでもあります。

 

マーベルレジェンドというブランドの中での展開が今後もあるかどうかは不明ですが、

色々と挑戦してもらいたいジャンルでもありますね…

 

▼2001年にリリースされた G.I.JOE OSEAN ASSAULT も12インチ。

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え、聞きたかったのはこういうのじゃない?

 

といったところで今回の回答編はこのあたりで。

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