2013年10月(もうすぐだ)に映画が公開される原作本です。

ビートたけしさん。まぁ多彩ですよね。第一に映画監督。世界的な賞を受賞されています。勿論、俳優としての参加は映画だけでなく、ドラマも多いし、その演じるキャラクターも様々ですね。お笑いタレントそのままもあれば、「このおっさん、本当に派手なシャツを着る側の人?」と思える役どころも多いよね。それに、著作もwikiで調べたのですが、数多くあってまぁマルチタレントとして名前を欲しいままって感じです。これに「フライデー襲撃事件」とか話題に事欠かない人ですよね。

 

 

  見つけたのは本屋さんの映像化コーナー

 

この本に出合ったのは、時間潰しの本屋さん。映像化コーナーがあって、近日公開になるドラマや映画の原作本を集めた所があります。そこで見つけました。

映画の方は、予告編とかも公開されているし、もう先行して特別公開なんかも有るのでしょう。「9割が泣いた」のキャッチコピーが流れています。

 

 

おっさんは、登場人物がすごく多い物語は苦手です。読んでいて、それぞれのキャラが分からなくなってしまうと、読んでいても「????」ってことになってしまいます。この本は元々登場人物は少ないし、映画の公式サイトや予告編で、キャストが分かっています。なので、映画が楽しみって事よりも、本を読んでいて、自分の頭の中で主人公の二宮君が二宮君が「どう演じるんだろう~」と想像しながら読めるので好き(楽)ですね。

 

読書の楽しみの一つが自分の頭の中で想像の翼を拡げて、本の中のシーンを頭に描くことがあると思います。私は「ボケ防止」の為に読書をしている意図も有ります。それと、こういう映像化が決まっている本だと、「これってどう演じるんだろう~」とか「これって映像ではスッと流れるんだろうなぁ」と考えるのも楽しみの一つです。

 

ただ、頭の中では、主人公のニノ君(二宮和也)やヒロインの波留さんをイメージしてしまうので、自分の想像の範囲が狭まっているのも事実ですね。しかし、読みやすいって事の方が優先してしまいます。

今回だと、ニノ君の友人が二人いるのですが、片方が桐谷健太さん。はじめはヘラヘラしてますが、最後は熱血漢の友人。それと、浜野謙太さん。妻子持ちの辛さと喜びを演じておられるのでしょうね。偶然かどちらも「けんた」ですね。草食系のニノ君に対して、この物語が立体的になるように思えました。

 

  キモは「携帯を持たない彼女」

 

妙齢の女性で携帯(スマホ)を持たないっていう設定は、なかなか想像しずらいですね。しかし、それを不自然なく描くのも作家さんの力。予告編を先に見たので、やっぱりここに引っかかってしまいます。

 

そこは主人公の描き方かな?ニノ君演じる水島悟は、病弱の母親を抱えていて、女性に縁がない設定。そして、デジタルな手法を使わないで極力アナログ(原作本では建築模型)な手法で自分のデザインの世界を拡げています。これも今は珍しい存在でしょうね。

 

両者とも、やや絶滅危惧種的な存在で、「こういうのって自分は出来ないけど、それって良いよね~」と思わせてくれました。こう思わせれば、作家さんの思う壺なのでしょう。違和感なく読み進められました。

 

そして、ラストに突入。試写会でも「九割が泣いた」というコピーが登場してましたが、ちょっと(かなり)切ない結末。しかし、希望も有る。

 

これを見に行く女性の皆さんは、彼氏さんに「私がこうなっても、ちゃんと愛してね」と思うだろうし、隣の彼氏さんは「もちろん」と言うことでしょうね。

おデート映画に最適なんだろうなぁ~。

 

  私のアナログ話

 

40歳前後だったと思うのですが、「複写はがき」「ハガキ道」なる自己啓発に凝った事があります。ハガキにカーボン紙を引いて、一冊で50通分のハガキの記録が残る冊子を使って、1,000通を目標にしてハガキを書くのです。これが案外難しいのです。当時にはすでにメールも有りましたし、そんなにハガキに書くことがないのです。なんとか1,000通はクリアーすることが出来ました。が続かなかったです。

 

中途半端な信者だった私が説明するより、今も活動されているサイトが無いか?とググってみました。

 

いくつかヒットしましたが、絵手紙とか手紙全般の中で「複写はがき」を紹介されています。

当時、高校生の面接で、「バイトして何に使う?」の質問で、「携帯電話代」の返事は多かったです。驚くような金額を使っている(3万円とか)女子高生が居て、ビックリして説教した事が有ります。

 

携帯電話代に10,000円も使うなら、84円のハガキ(当時はもっと安かった)を100枚買っても、8,400円とお釣りが来るよ。絵文字ばっかりのメールと比べて、相手の事を考え、想像しながら書くハガキがどれだけ有意義か考えて、などと言ったのを覚えています。彼女にしたら、ええ迷惑なおっさんだったでしょうね。

 

最近だと6月に北海道一周ライドの途中でなんどか絵葉書(だから複写じゃないけど)を奥さんや子供たちや自転車屋さんに書いて送りました。一ヶ月っていう期間の長さがそういう事を思いついたことも有りますが、ちょっと「センチ」になっていたのも有りますね。でも、メールやLINEで「ありがとう」を伝えるより、ずっと自然に「ありがとう」の言葉が出て来たように思います。

 

それと、送った先も思いの外に喜んでもらって、帰宅してからちょっと驚きました。デジタルが当たり前の中で、アナログなハガキがその情報量以上になにかを伝えてくれたのでは?と思えました。