1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。

そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる・・・。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。
 
どれも良かったけど・・・特に「タイランド」、「蜂蜜パイ」が良かった。
 
「蜂蜜パイ」は何となく、「ノルウェーの森」のストーリーに似ている。
何とも言えない、三角関係の男女の物語。
 
印象に残ったのが「タイランド」で、運転手兼ガイドのニミットが女医に言った・・・。
「生きることと死ぬこととは、ある意味では対等なのです。」と言うセリフ。
47歳と言う、微妙な年齢だからなのか?妙に心に響く言葉。
 
自分は、村上春樹の独特な文体と言うのだろうか?物語の流れ方が好きみたい。
是非、また再読したい。
 
 
 
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