江國香織・・・神様のボート
本の紹介
昔、ママは、骨ごと溶けるような恋をし、その結果あたしが生まれた。
“私の宝物は三つ。ピアノ。あのひと。そしてあなたよ草子”。
必ず戻るといって消えたパパを待ってママとあたしは引越しを繰り返す。
“私はあのひとのいない場所にはなじむわけにいかないの”“神様のボートにのってしまったから”・・・恋愛の静かな狂気に囚われた母葉子と、その傍らで成長していく娘草子の遥かな旅の物語。
子どものように真っすぐな母親と少し大人びた娘の・・・凄くいい物語だった。
どちらかと言うと・・・母親の葉子目線で物語を見てしまう。
葉子の宝物はハッキリしている。
その宝物を軸に生活しているのでブレないのだろう・・・。
波乱万丈だけど・・・過去は全て箱の中に入れる・・・カッコイイ生き方だと思う・・・。
旅がらすのような生活・・・。
ごくごく普通の生活をしている自分だから・・・憧れてしまうのだろうかなぁ?とも思う・・・